...具眼者の間には愚作と認められていた...
内田魯庵 「美妙斎美妙」
...具眼の読書子をして初めて春廼舎以外に二葉亭あるを承認せしめた...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...御自身の為は勿論一般のためにも片時も早く御出京御尽力無之ては国民の具眼者義人に対して何とも申訳け之なく……又弁護士諸君に対しても余り放てき主義にて尽力の甲斐も張り合いも減じ...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...都新聞の読者の中にも相当具眼者もあれば有識者もあって隠然の間に大いなる人気を占めていたのである...
中里介山 「生前身後の事」
...具眼(ぐがん)の士はみんなそう思っている」「君の家(うち)の先生もそんな考えか」「うちの先生? 先生はわからない」「だって...
夏目漱石 「三四郎」
...聴衆は自分よりも具眼(ぐがん)の士であると...
新渡戸稲造 「自警録」
...ソクラテスは具眼者から先生といわれるほどの尊敬を受けていながら...
新渡戸稲造 「ソクラテス」
...具眼卓識(ぐがんたくしき)の君子(くんし)は終(つい)に欺(あざむ)くべからず惘(し)うべからざるなり...
福沢諭吉 「瘠我慢の説」
...ところがさすが同地にもやはり具眼の人々があって近来寒桜の苗木を多数用意しだいぶこれを同地に植えたのである...
牧野富太郎 「寒桜の話」
...好んで戲文と呼ばるる文章のかへつて沈痛悲壯の調を帶べる事具眼の士の到底否み難き事實ならずや...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...必ず誰か具眼の士がそれをわたしのものではないと言って下さるに違いない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...さすが有力者だけあって具眼の士らしく...
山本周五郎 「季節のない街」
...つまり具眼の士は感服した...
山本周五郎 「寒橋」
...具眼の者から見たら...
吉川英治 「剣難女難」
...「さすがに孫権も具眼(ぐがん)の士(し)である...
吉川英治 「三国志」
...いやたとえ信長を敵とするものでも、具眼の大将は、彼のやり口を見て、いよいよ恐るべきものと観(み)て来たにちがいない...
吉川英治 「新書太閤記」
...具眼の士でなくとも...
吉川英治 「新書太閤記」
...すでに谷忠兵衛のごとき具眼(ぐがん)の士(し)があって...
吉川英治 「新書太閤記」
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