...その具体的な問題はいうまでもなく鉱毒事件である...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...具体的なことは何ひとつ明らかにされていない...
知里真志保 「あの世の入口」
...即ち具体的な生活の過程を具体的なまゝに...
津田左右吉 「歴史とは何か」
...この定座の月と花とが往々具体的な自然現象としてではなくむしろ非常に抽象的な正と負の概念としてこの定座の位置に君臨している観があるということである...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...恰も批評と制作との内的連関――この吾々の問題――の具体的な分析を最も必要と感じるだろう...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...之が二つのものの具体的な関係だと考えられる...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...自然が最も具体的な内容ある存在だというのである...
戸坂潤 「辞典」
...具体的な何か……この中に人間性の秘密がある...
豊島与志雄 「故郷」
...そしてこの具体的な何かを――エディプに於けるアンチゴオヌやラスコーリニコフに於けるソーニャの如きものを――発見するためには...
豊島与志雄 「故郷」
...具体的なことは何ひとつ知らない...
久生十蘭 「キャラコさん」
...それぞれ具体的な社会的関係を表現している...
三木清 「哲学入門」
...その具体的なあらわれについて考えている人たちは...
宮本百合子 「明日をつくる力」
...新しい文化の具体的な誕生による肯定の面へまででてゆかずにはいられない人間的な欲求があるのです...
宮本百合子 「新しい抵抗について」
...北海道で行われたこの物理学者の研究がきわめて具体的な人間生活への交渉の面から入って意味ふかくのべられていて大変面白い...
宮本百合子 「科学の常識のため」
...どれも具体的な問題です...
宮本百合子 「悔なき青春を」
...それはやっぱり私たちの生活のゆたかさや具体的なものの一つをなすのですもの...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...それに具体的な所に触れているようだ...
森本薫 「華々しき一族」
...――なにかもっと具体的な話があったな...
山本周五郎 「花も刀も」
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