...彼のイエルサレムへ赴(おもむ)いたのもペテロの彼を「メシア」と呼んだ影響も全然ないことはない...
芥川龍之介 「続西方の人」
...日本の書物の読書力は全然ないのです...
稲垣巖 「父八雲を語る」
...これでは水の減る見込は全然ない...
海野十三 「恐怖について」
...翻案は全然ない...
江戸川乱歩 「探偵小説このごろ」
...右側には全然ない...
大阪圭吉 「寒の夜晴れ」
...しかし今わしはこの事件には深い犯罪というたようなものが全然ない事を知る事が出来た...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「作男・ゴーの名誉」
...さようなことは全然ない」云々(東京朝日五月十一日付)...
戸坂潤 「社会時評」
...倍率や降った時期の記載が全然ないのが惜しまれている...
中谷宇吉郎 「雪」
...作者或は筆者の人格なり氣質なりの現れ出ない贋造の文章に文章としての生命や面白味は全然ないのである...
南部修太郎 「氣質と文章」
...今ここで問題となっているような嘆願をかなえてやる資格なんか全然ないんです...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...全然ないとも云はれませんよ...
平出修 「計画」
...契約の全然ないまゝが気楽でいゝかも分らんと思ふ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...やりましょうか」だが警部補にはその気が全然ない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...それに就いては彼は内々照子の友達などにそれとなく様子を尋ねてあつたし心配する程のことはない確証は十分(何でも照子の友達の処で歌留多会で二三度遇つただけで個人的な交際は全然ないのである...
牧野信一 「公園へ行く道」
...同じ僧といっても生活する能力が全然ない...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...それがもし苦痛の接近も発生も全然ない深い所に置かれているのだとしたら御辞退する...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...そういう特徴を持つものが雲岡の石仏の中に全然ないとは言いきれないにしても...
和辻哲郎 「麦積山塑像の示唆するもの」
...わたくし自身にそういう意図が全然ないにかかわらず...
和辻哲郎 「非名誉教授の弁」
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