...」しかし彼を慰めるものはまだ全然ない訣(わけ)ではなかった...
芥川龍之介 「彼」
...右側には全然ない...
大阪圭吉 「寒の夜晴れ」
...また時には衰へさせる傾きが全然ないとは言はれないと私は思ふ...
田山録弥 「黒猫」
...グリーンホテルを緑屋などと訳してみた覚えは全然ないのであるが...
寺田寅彦 「三斜晶系」
...したがってもちろん自分には罪とがなんぞ全然ないものと思っているのだ...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...決してそのようなことは全然ない筈である...
富ノ沢麟太郎 「あめんちあ」
...それでは片仮名にはそんなものは全然ないかというと決してそうではないので...
橋本進吉 「古代国語の音韻に就いて」
...今となってはもう考えることなんか全然ない...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...今ここで問題となっているような嘆願をかなえてやる資格なんか全然ないんです...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...この特殊な状態を考慮してくれる人がいるだろうか? そんなことをしてくれる人は全然ない...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...あの店から父親の手に残されたものは全然ないのだ...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「変身」
...契約の全然ないまゝが気楽でいゝかも分らんと思ふ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...教区の補助がいよいよますます早期に与えられるようにならない理由は全然ない...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...吾々が最近経験したような凶作には将来見舞われないであろうと想像すべき理由は全然ない...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...そういうことが全然ないというようなことは現実にあり得ないのですもの...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...送電線の全然ない土地に...
武者金吉 「地震なまず」
...それがもし苦痛の接近も発生も全然ない深い所に置かれているのだとしたら御辞退する...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...陸からの援助は全然ないから食料と水はだんだん欠乏してくる...
和辻哲郎 「鎖国」
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