...しかし何か興奮した気もちは僕にも全然ない訣(わけ)ではなかった...
芥川龍之介 「彼 第二」
...尤(もっと)も多少の幸福は彼にも全然ない訣(わけ)ではなかった...
芥川龍之介 「大導寺信輔の半生」
...少くとも本に負う所の全然ないものは一つもなかった...
芥川龍之介 「大導寺信輔の半生」
...今後永い間のうちにはさういふ衝突も全然ないとは断言出来ないんだね」「なぜですか? 先生!」「いゝ加減にしないか!」和作は妙な不安から...
犬養健 「朧夜」
...中心が全然ない」猿沢夫人が傍でくすくすと笑いました...
梅崎春生 「Sの背中」
...そこには侵略の意志が全然ないことが...
海野十三 「海底都市」
...これでは水の減る見込は全然ない...
海野十三 「恐怖について」
...そうかと言ってそういうことが全然ないということの証明もまたはなはだ困難であることだけは確かである...
寺田寅彦 「自由画稿」
...さようなことは全然ない」云々(東京朝日五月十一日付)...
戸坂潤 「社会時評」
...この話を聞いて「はああパスカルの原理というのがありますからね」といってその話全体をすっかり忘れてしまうような人が全然ないとはいえないのである...
中谷宇吉郎 「「光線の圧力」の話」
...クラムがそのことを命令したのでは全然ないらしいんですの...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...今ここで問題となっているような嘆願をかなえてやる資格なんか全然ないんです...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...もちろんこの感嘆は卑下の気持が全然ないわけではないとしている...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...全然ないとも云はれませんよ...
平出修 「計畫」
...少くとも本に負ふところの全然ないものは一つもなかつた...
堀辰雄 「芥川龍之介論」
...もっとも語るべきことが全然ないわけでもなく...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...送電線の全然ない土地に...
武者金吉 「地震なまず」
...どこでもこういう話が全然ない事はない...
森於菟 「屍体異変」
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