...尤(もっと)も多少の幸福は彼にも全然ない訣(わけ)ではなかった...
芥川龍之介 「大導寺信輔の半生」
...少くとも本に負う所の全然ないものは一つもなかった...
芥川龍之介 「大導寺信輔の半生」
...――だから、先生はストリントベルクが、簡勁(かんけい)な筆で論評を加へて居る各種の演出法に対しても、先生自身の意見と云ふものは、全然ない...
芥川龍之介 「手巾」
...日本の書物の読書力は全然ないのです...
稲垣巖 「父八雲を語る」
...附近に水たまりが全然ないせいであろう...
海野十三 「骸骨館」
...相川ではさう言ふ樂しい豫想は全然ないのです...
江南文三 「佐渡が島のこと」
...害意は全然ないらしい! よしまたあったらあったで...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...また時には衰へさせる傾きが全然ないとは言はれないと私は思ふ...
田山録弥 「黒猫」
...曖昧な言い現わし方が全然ない点にある...
中谷宇吉郎 「救われた稀本」
...芸術的な意図は全然ない本であるが...
中谷宇吉郎 「南画を描く話」
...とにかくゼツテルベルグ一家には敵などは全然ないらしく...
南部修太郎 「死の接吻」
...他殺の形跡は全然ない...
南部修太郎 「探偵小説の魅力」
...それでは片仮名にはそんなものは全然ないかというと決してそうではないので...
橋本進吉 「古代国語の音韻に就いて」
...そうした見込みが全然ないとするなら...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...「もし成果が全然ないのならね」「でも成果があったんです」と...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...障害は全然ないのだ――...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「判決」
...しかしさうかと云つて邪魔するつもりでも全然ない...
横光利一 「悲しみの代價」
...いわんや人類の教師とも言わるべき人々がその時代の大衆に認められたなどという例は、全然ない...
和辻哲郎 「孔子」
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