...幼き日は全心に沁み渡る恐怖と悲哀と寂寞と...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...自分は全心の憎惡を以つて之を擯斥する...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...私はなき木崎初代に全心の愛を捧げていた...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...一本の歯が全身全心を支配するのである...
種田山頭火 「行乞記」
...□禅宗の師家が全心全身を傾到(マヽ)して一箇半箇を打出する如く...
種田山頭火 「其中日記」
...私は全身全心を句作にぶちこみませう...
種田山頭火 「其中日記」
...ただこの一誠以て全心を把持するが故にあらずや...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...そして自分の全心で彼女を包み...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...全心霊現象を否定することにはならない...
中谷宇吉郎 「露伴先生と神仙道」
...彼は全心を擧げて妻を愛してゐたのであつたが...
正宗白鳥 「奇怪な客」
...全心をそちらへ注いで...
正宗白鳥 「心の故郷」
...神は人間に複雑な全心的な恋愛の切な情を与えたのかと思われることさえある程です...
宮本百合子 「愛は神秘な修道場」
...全身全心をうちかけて...
宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第九巻)」
...到底全心を打ちこめない弱々しい殆ど退屈な会話の傍ら...
宮本百合子 「伊太利亜の古陶」
...全心全身でぶつかって行かずには済まされないような大きな力を感じて見ると...
宮本百合子 「概念と心其もの」
...それに向ってなにほどの代償を払おうとしているか? 全心身は勿論...
三好十郎 「俳優への手紙」
...ただそれを防がうとするためにのみ全心の思想を傾けて警戒して來た賤しい自分の胸へ...
横光利一 「悲しみの代價」
...極度に緊張した彼らの全心を奪うような烈しい身震いが...
和辻哲郎 「偶像崇拝の心理」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??