...唯此一点の霊火を以て全心を把持する故たらずとせむや...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...全心の共鳴を惹起すこともなく...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...全心を擧げて追求す可き目標も...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...自分は全心の憎惡を以つて之を擯斥する...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...俺の全心は騷ぎ立つた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...今や義雄には樺太の事業に全心全力を注ぐのがそのいのちである...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...人間が人間の全心全力を盡して努力さへすればいいのだと考へ...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...第十六講 ゾパル再び語る第二十章の研究◯ヨブは十九章において大なる啓示に接して光明全心に漲(みなぎ)るに至り...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...小川さんが全心全身を以て書きあげた記述が...
高野六郎 「小島の春」
...□禅宗の師家が全心全身を傾到(マヽ)して一箇半箇を打出する如く...
種田山頭火 「其中日記」
...彼はその全心を捧げて父母を愛せり...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...ただこの一誠以て全心を把持するが故にあらずや...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...全心をそちらへ注いで...
正宗白鳥 「心の故郷」
...到底全心を打ちこめない弱々しい殆ど退屈な会話の傍ら...
宮本百合子 「伊太利亜の古陶」
...この作者の全心から流れ出す初々しい生の感覚と愛の諧調で全篇がつらぬかれている...
宮本百合子 「解説(『風知草』)」
...だってこんな細かい字、こんな全心の字、この位かけば目玉だってくたびれるわけですもの...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...その新築地劇団を永続するように全心身の努力を払ってくれればよかった...
三好十郎 「俳優への手紙」
...彼はそれに全心の熱情を燃え上らすことが出來るかどうか...
横光利一 「悲しみの代價」
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