...私はなき木崎初代に全心の愛を捧げていた...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...私は全心全身で私の新生活体制を結成しつゝあります...
種田山頭火 「一草庵日記」
...その『糞ツ』は全心全身の声だ...
種田山頭火 「行乞記」
...一本の歯が全身全心を支配するのである...
種田山頭火 「行乞記」
...寝てゐた!「騙」全身全心で生きぬく時...
種田山頭火 「其中日記」
...多年女ゆえに怠っている自分の天職に全心を傾倒しよう...
近松秋江 「狂乱」
...全心をこめた一つの勤めである...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...彼の全心は感謝のうちに溶け去り...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...全心をただ一点に集注していた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...――ハリイ男爵はこの肩に全心を打ち込んでいる...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ある幸福」
...神は人間に複雑な全心的な恋愛の切な情を与えたのかと思われることさえある程です...
宮本百合子 「愛は神秘な修道場」
...全心全身でぶつかって行かずには済まされないような大きな力を感じて見ると...
宮本百合子 「概念と心其もの」
...やがて そろそろ 耀きの実体が見え憧憬と帰依とが 全心を占める...
宮本百合子 「五月の空」
...おお何と珍しいと浴衣の肩をふって歩いていらっしゃる瞬間の印象を全心にうけた...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...それに向ってなにほどの代償を払おうとしているか? 全心身は勿論...
三好十郎 「俳優への手紙」
...この席を離れてしまって全心身を賭して芝居をやれば「食えないから」と放言しているのである...
三好十郎 「俳優への手紙」
...極度に緊張した彼らの全心を奪うような烈しい身震いが...
和辻哲郎 「偶像崇拝の心理」
...強烈な光燿と全心の軽快とを経験するのである...
和辻哲郎 「偶像崇拝の心理」
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