...平面だけしか取れぬ筈の拓本に全形を想はせる工夫のあることや...
會津八一 「拓本の話」
...貴下(あなた)は革鞄の全形と折重(おりかさな)って...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
...全形を眺むることは出来なかった...
大下藤次郎 「白峰の麓」
...加うるに翅の全形が木の葉の形と寸分もたがわぬゆえ...
丘浅次郎 「自然界の虚偽」
...その全形は頭部全体の外形と同様にほぼ卵形で...
丘浅次郎 「脳髄の進化」
...現在の全形で古くから語り傳えられていたものでは無いことがわかる...
武田祐吉 「古事記」
...此の蚕に食われた桑の葉のような東京市の全形を眺めても...
太宰治 「東京八景」
...次第次第(しだい/″\)に全形を作り上げしならん...
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」
...内外兩面を滑(なめら)かに擦(す)りて全形を仕上げ...
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」
...だから篠の梢を離れて高瀬船の全形が見える頃は白帆は遙かに小さく蹙まつて居る...
長塚節 「芋掘り」
...しかし全形が整ってそれらしくなったのは...
中村清太郎 「残雪の幻像」
...人名は全部完全形で書くことになっているらしく...
中谷宇吉郎 「百科事典美談」
...窓は全形が見えてゐる...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「病院横町の殺人犯」
...全形の見える分の窓は密閉してあつた...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「病院横町の殺人犯」
...一の円柱の全形をなし...
穂積陳重 「法窓夜話」
...雌蕊は図中「ニ」にその全形を示し被鱗は「ハ」にその一を示せり...
牧野富太郎 「植物記」
...「紀州牟婁郡大雲取ヲ過ギ口色川村ヨリ山路ニ到リ僅ニ両三根ヲ得タリ羊歯科ノ小草ニシテ全形エウラクゴケニ似テ葉背ニ数点ノ花実ヲ着ク今回発検ノ一ニシテ珍草ト賞スベキ者ナリ」そしてその時これにコケシダの名が下され...
牧野富太郎 「植物記」
...ユクハ(ペルシア名)となり全形をどんな人また畜にも変じ得と...
南方熊楠 「十二支考」
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