...――年少時代の憂欝(ゆううつ)は全宇宙に対する驕慢(きょうまん)である...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...そうしてその火焔が一度消えてしまえば今まで全宇宙殿堂の光と生命の中心であった太陽の所在は永遠の闇が覆うであろう...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...そうして全宇宙の温度差は全く平均されるような方向に向かわねばならないはずである...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...ばけものゝ一面(めん)は極(きは)めて雄大(ゆうだい)で全宇宙(ぜんうちう)を抱括(はうくわつ)する...
伊東忠太 「妖怪研究」
...全宇宙艇をひっさげ...
海野十三 「火星兵団」
...おそらくは全宇宙に一つもないように思われた...
相馬泰三 「田舎医師の子」
...要するに一の個人はただかれを中心として全宇宙の流動循環が浪打ち来るその一切の力の尖端における全宇宙の一表現...
辻潤 「錯覚自我説」
...例えば今一本のペンを床上に落とせば地球の運動ひいては全太陽系全宇宙に影響するはずである...
寺田寅彦 「方則について」
...一本のマッチをすればその光は全宇宙に瀰漫(びまん)してその光圧は天体の運動に幾分の変化を生じなければならぬはずである...
寺田寅彦 「方則について」
...即ち死にとっては全宇宙が無である...
中谷宇吉郎 「露伴先生と神仙道」
...全宇宙が武装するを要しない...
原民喜 「火の踵」
...いや全宇宙を「一単位と考えることもできる」...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...今は一人で全宇宙を背負ふことになつたのであるから...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...すべての個別的實體は神が全宇宙についてなした決意を表はしてゐるのであつて...
三木清 「人生論ノート」
...全宇宙と無限の關係に入るのである...
三木清 「人生論ノート」
...しからば私は如何にして全宇宙と無限の関係に立つのであるか...
三木清 「人生論ノート」
...全宇宙と無限の関係に入るのである...
三木清 「人生論ノート」
...その刹那、わが目に映る巴里(パリー)の明るさ、否(いな)、全宇宙の明るさ...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
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