...共同団体の全体にとって又其の将来にとって...
大杉栄 「新しき世界の為めの新しき芸術」
...海に住む蟹(かに)には甲の表面全体に海綿海草などを付着せしめて姿をかくしている種類がいくらもある...
丘浅次郎 「自然界の虚偽」
...早くも道場全体にひろがり...
太宰治 「パンドラの匣」
...全体にこけら葺きの厖大な屋根をそつくり地面に立てたやうな建物で...
田畑修一郎 「出雲鉄と安来節」
...それが遠く全体にわたって拡がっている...
ドイル Arthur Conan Doyle 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...夫は一般に云って言論活動全体にとっての問題でなくてはならぬ...
戸坂潤 「思想としての文学」
...一般に今日男女を問わず中等学校(小学校も特別なものの場合には同様だが)以上の学校の入学考査全体に亘る問題なのである...
戸坂潤 「社会時評」
...全体についての意味を直感する...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...国民全体に損失を与える結果になることを承知しながら...
久生十蘭 「あなたも私も」
...ものによっては(全体に対する変更割合が大きければ)同一性を破壊できよう...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...背高く年三十代の全体に何となく気品ある様子が自分の好奇心をひいた...
村山槐多 「殺人行者」
...全体に近代の当世風の中には...
柳田国男 「木綿以前の事」
...全体にがっちりと逞(たくま)しくなり...
山本周五郎 「おれの女房」
...全体に筋肉質ではあるが...
夢野久作 「S岬西洋婦人絞殺事件」
...家中全体に知れ渡ってしまった...
吉川英治 「松のや露八」
...金堂のまわりにも塔のまわりにもまた歩廊全体にも...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...当時の東亜全体に及ぶ統一的世界を形成した...
和辻哲郎 「鎖国」
...しかし我々はここから人間全体に対する彼の態度を透見することができる...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??