...やがてモーニングを着用した堂々たる瘤のご入来であった...
犬田卯 「瘤」
...旅人は心の中(うち)で、「これだ!」と思ったものですから、早速声を張り上げて、「鼠が一疋(ぴき)御入来(ごにゅうらい)、鼠が一疋御入来、」とつづけているうちに、棚の上の鼠はちょろちょろと逃げて行ってしまいましたので、「かと思ったら、すぐに逃げてしまったア、」といいました...
宇野浩二 「でたらめ経」
...何者やらソロソロと襖(ふすま)を開いて入来(いりきた)った...
江見水蔭 「丹那山の怪」
...のんきに福の神の御入来を待つがよい...
太宰治 「新釈諸国噺」
...卵に目鼻の御入来...
太宰治 「新釈諸国噺」
...はじめての御入来である...
太宰治 「正義と微笑」
...典型的庵主様だらう!緑平老は約の如く十一時の列車で御入来...
種田山頭火 「其中日記」
...彼の入来は何かしら人を暖め...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...珍物入来(ちんぶつにゅうらい)」さすがの道庵先生が舌を巻いて...
中里介山 「大菩薩峠」
...いらっしゃい!瘤(こぶ)つきで御入来か……」「相変らず瘤つきさ...
林芙美子 「泣虫小僧」
...御入来のせつは、なにとぞ、西側の裏木戸から...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...アダヨ入来、二円いかれる...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...と、間もなく、小林米三氏入来、俺は早速、企画を語る...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...そして私の入来に気づくと一勢に顔を反向けて...
牧野信一 「酒盗人」
...入来る両人にて検使を出迎ひ...
三木竹二 「両座の「山門」評」
...赤ちゃん御入来で...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...後につきて入来(いりきた)れる男を見つめたり...
森鴎外 「うたかたの記」
...最初に同教会内に入来りたる某女こと...
夢野久作 「少女地獄」
便利!手書き漢字入力検索