...徐々に――本當に徐々に神の中に喰ひ入つてゐる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...間もなく花屋町に入つた...
石川啄木 「葬列」
...まだ物心付かぬうちから東京に育つた――父が長いこと農商務省に技手(ぎしゆ)をしてゐたので――十五の春御茶水(おちやのみづ)の女学校に入るまで...
石川啄木 「鳥影」
...四谷見附外の三河屋に入りて...
大町桂月 「梅の吉野村」
...また一歩一歩誤りの入りきたることのないようにと十分に注意し...
丘浅次郎 「我らの哲学」
...芝居には仮(かり)に戸板を集(あつめ)て囲(かこひ)たる入り口あり...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...四圍を壓しつ徐ろに入り來りては日の間のいたでを癒すなり...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...動物園の雜鳥の大きな金網の中へ園丁が忍び入り...
千家元麿 「自分は見た」
...無理に明けさして入つたあたりから...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...私はそういう彼の気に入りたいと思った...
堀辰雄 「燃ゆる頬」
...われこそ一番のお気に入りだと競争を始める...
牧逸馬 「戦雲を駆る女怪」
...二三日前に買つて来た新しい吸入器である...
牧野信一 「悪筆」
...役場の横から明神下の入江に通ずる道には...
松本泰 「暴風雨に終わった一日」
...デトレフ・シュピネル」そしてこの書状をシュピネル氏は封筒に入れて...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...開いたままの戸口から無言で音も立てずに入って来た旅装の士一人...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...込(こ)み入りしもの...
柳宗悦 「民藝四十年」
...甘酒の中に酒粕(さけかす)を入れたものへ漬け直すのを...
柳田國男 「食料名彙」
...それを手に入れたら...
吉川英治 「魚紋」
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