...そこに「御免なさい」というかと思うと...
有島武郎 「或る女」
...幸(さいはひ)に身(み)を以(もつ)て免(のが)れたものには手(て)の下(くだ)しようもなかつたであらう...
今村明恒 「地震の話」
...U氏もYの罪を免しつつもその態度にはマダ慊(あきた)らないものがあったのであろう...
内田魯庵 「三十年前の島田沼南」
...うまく嫌疑を免れたという話でした...
江戸川乱歩 「黒手組」
...この場合象が気違い扱いを免れる方法はただ一つしかなかった...
寺田寅彦 「解かれた象」
...今日の日本の問題として提出されるものとしてはインチキたるを免れない...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...錯誤はすなわち免職をきたすのだった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...「クドいやい、この胡麻(ごま)の蠅(はい)め」がんりきは、この連中を振切って通り過ぎようとすると、その袖に縋(すが)って、「御免なさんせ、御賢察の通りしがなき者でござんす、後日にお見知り置かれ、行末万端ごじゅっこんに願います、このたびは親分様のお引立てにより、江戸表へお召連れ下さんして……」追いかけて来るのだから、どうにも困ったものです...
中里介山 「大菩薩峠」
...それぎり代助は筆を執る事を御免蒙(こうむ)った...
夏目漱石 「それから」
...橋がないから御免(ごめん)とか...
新渡戸稲造 「自警録」
...自分自身も……」罹災を免れ家も壊されなかつた中年女は誇らかに嘯くのだが...
原民喜 「火の唇」
...愛するその奉公人の危難を免かれた御礼詣りだろう...
正岡容 「我が圓朝研究」
...免れがたい因縁に引かれていよいよそこを去る時になったのであると思うと...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...忌諱(きき)すべき事に撞着(とうちゃく)することもまた漸く頻(しきり)なることを免れぬからである...
森鴎外 「渋江抽斎」
...ふいとお役が御免になつたらどうしよう...
森鴎外 「高瀬舟」
...君おそらくは病苦と老衰とを免るべし...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...「たかの知れた放免一人...
吉川英治 「私本太平記」
...スペイン国民としての義務に帰った者は赦免される...
和辻哲郎 「鎖国」
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