...あはれ君、先君の御事、一門の恥辱となる由を思ひ給はば、願くは一刻も早く屋島に歸り給へ、瀧口、君を宿し參らする庵も候はず...
高山樗牛 「瀧口入道」
...先君(せんくん)道三入道殿(にゅうどうどの)の修羅(しゅら)の妄執(もうしゅう)を晴らす存念でござる」それは背のずんぐりした白髪(しらが)の眼だった男であった...
田中貢太郎 「赤い土の壺」
...だいおんのある先君のいもうと御と姪御とを死出のみちづれになさるおつもりか...
谷崎潤一郎 「盲目物語」
...そゞろに先君御在世のころのおんことがしのばれ...
谷崎潤一郎 「盲目物語」
...先君笑ってこは老眼鏡なり...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...その先君を殺して...
蜷川新 「天皇」
...先君利与さまの外戚(がいせき)...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...まず先君の霊壇に額(ぬか)ずき...
吉川英治 「三国志」
...先君武王のご遺言もあること...
吉川英治 「三国志」
...――だから先君以来の老臣らがいるうちはよいが...
吉川英治 「新書太閤記」
...そして、先君の遺孤、主君の信長を、主と護るのみでなく、わが子とも思いこめて、守役の大任を負いとおして来たのだった...
吉川英治 「新書太閤記」
...先君のとむらい合戦...
吉川英治 「新書太閤記」
...大坂へは、今朝すぐ使いを出しておいた」「信孝様は、先君の第三子...
吉川英治 「新書太閤記」
...臣としては先君の弔合戦(とむらいがっせん)...
吉川英治 「新書太閤記」
...幾名もおる先君の御遺子のお一方ぐらいはお加え申しあげたい...
吉川英治 「新書太閤記」
...先君の御霊(みたま)もかならず泉下(せんか)において御満足に思し召しておらるるであろうことを信じて疑いませぬ...
吉川英治 「新書太閤記」
...先君の御遺志はまだ中道にある...
吉川英治 「新書太閤記」
...先君の御名が立たぬ...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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