...草葉の蔭より先君の嘸かし腑甲斐なき者と思ひ給はん...
高山樗牛 「瀧口入道」
...先君の譽を傷(きずつ)けん事...
高山樗牛 「瀧口入道」
...だいおんのある先君のいもうと御と姪御とを死出のみちづれになさるおつもりか...
谷崎潤一郎 「盲目物語」
...先君と齢を同じうして初めて老眼鏡を用う亦奇ならずや...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...右の物件御神体に祭り替申候、其節、厨子(づし)等を社司共より打ち抛り、又は多人数の内鎗の石突等を以て、打砕き火中致し候」一二 (一三〇ページ)「前中納言殿、利歌を好み、本居学に志し、其説信用候処、唐土文王武王の如き聖人も、先君も殺し、遂に悪を仕遂候ても、末代迄、聖人と被称候...
蜷川新 「天皇」
...……先君、利与(としよし)さまにはただひとりの御嫡子があって、源次郎さまと申しあげますが、御三歳の春、利与さまがみまかられましたので、直ちに相続を願いいで、翌年春、喪があけますと同時に、相続祈願のため、さきの家老相馬志津之助(そうましづのすけ)、伝役(もりやく)桑原萩之進(くわばらはぎのしん)、医者菊川露斎(きくかわろさい)の三人がつきそい、矢田北口(やたきたぐち)というところにある産土(うぶすな)さまへ御参詣になりましたが、お神楽の太鼓におおどろきになったものか、かえりの駕籠の中で二度三度と失気(しっき)なされるので、やむなく途中の百姓家に駕籠をとめ、離れ家におともない申し、いろいろご介抱もうしあげましたところ、ようやくのことで御正気...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...先君利与さまの外戚(がいせき)...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...亡悟道軒円玉はまたその先君が両国の水茶屋で前出の河内山遺愛の娘とく女と馴染み...
正岡容 「下谷練塀小路」
...先君の位牌に供え...
宮本百合子 「鴎外・芥川・菊池の歴史小説」
...話しが先君(忠宗)に及ぶことだけは...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...先君のご遺言を奉じて」「遺書を見せろ」「劉夫人のお手にあって...
吉川英治 「三国志」
...先君のとむらい合戦...
吉川英治 「新書太閤記」
...大坂へは、今朝すぐ使いを出しておいた」「信孝様は、先君の第三子...
吉川英治 「新書太閤記」
...先君の弔(とむらい)合戦に参会せられよと云い遣(や)った...
吉川英治 「新書太閤記」
...幾名もおる先君の御遺子のお一方ぐらいはお加え申しあげたい...
吉川英治 「新書太閤記」
...先君の御遺業とて...
吉川英治 「新書太閤記」
...先君の御遺志はまだ中道にある...
吉川英治 「新書太閤記」
...待ちに待っている先君内匠頭の舎弟大学の取立ての事は...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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