...「何だ、何だ、兇状とは...
泉鏡花 「婦系図」
...兇悪(きょうあく)な宇宙の猛獣とでもいうべき奴がひそんでいて...
海野十三 「怪星ガン」
...轟博士は、あの兇器で、誰かを殺(あや)めたのではなかろうか? 絶海の孤島上の殺人の動機は? それとも、それは僕のあまりに過ぎたる思い過ぎであろうか...
海野十三 「地球を狙う者」
...あれだけの兇行を演じることが出来るだろうかね...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...兇器は刺さったままで...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...ヘクトールの弟――ヘレネーを奪へる元兇...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...新聞に出ていた兇徒の獰猛(どうもう)な面相も...
徳田秋声 「黴」
...兇猛な獣の眼のように光った眼であったが...
直木三十五 「南国太平記」
...久光を元兇として...
直木三十五 「南国太平記」
...しかしこの兇暴なコロラド河も...
中谷宇吉郎 「アメリカの沙漠」
...兇器はいったい何処へやったのだ」係官のその言葉は鋭かった...
橋本五郎 「撞球室の七人」
...その盜賊の兇行の跡には必ず鳩の糞が一面にしちらかされてあつたのだ...
堀辰雄 「羽ばたき」
...わが邦諸社の祭礼に練り出す八岐大蛇(やまたのおろち)が本(もと)人間の兇敵と記憶されず...
南方熊楠 「十二支考」
...あの兇盗カエサルに幸いして彼に祖国古来の自由を蹂躪(じゅうりん)させたことを...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...大々的な兇器捜索を開始したので...
夢野久作 「巡査辞職」
...兇行の原因等の一切も同時に秘密の奥に封殺された形になっている...
夢野久作 「二重心臓」
...ここへ来るまでの憎悪や兇暴な勢いを断ちきれなくなった...
吉川英治 「親鸞」
...兇悪な胸算用を立てながら猫をかぶっていたものだ...
吉川英治 「茶漬三略」
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