...獅子に似た兇心、兎の怯懦(きょうだ)、狐狸(こり)の狡猾……七わたしは彼等の手段を悟った...
魯迅 井上紅梅訳 「狂人日記」
...突然兇暴な光が充ちあふれた...
梅崎春生 「桜島」
...兇賊烏啼天駆は一日も早く絞首台へ送らざるべからず...
海野十三 「奇賊は支払う」
...炭塊一つが充分な兇器になり得ることに不審を抱かなかった...
大阪圭吉 「坑鬼」
...どの南部の平野からなげきの声が来るのか? どこの緯度の下にわれわれが光りを送らんとする異教徒が住んでいるのか? われわれが済度(さいど)せんとするその放縦兇暴な人間は誰であるか? もし何か人間に故障があり...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...次第に彼も兇暴になつて来た...
武田麟太郎 「反逆の呂律」
...兇暴(きょうばう)...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...兇暴の野猪を下して鋭利なるましろき牙を鳴らさしめ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...芸者とも女優ともつかぬ此のけばけばしい風俗で良家を訪問することは其家に対しては不穏な言語や兇器よりも...
永井荷風 「申訳」
...飽いて後の兇暴は知らず...
中里介山 「大菩薩峠」
...来襲する兇蕃をむかえ防いだ...
中村地平 「霧の蕃社」
...それがどこかの国で兇悪な兵器をつくるのに...
中谷宇吉郎 「科学と国境」
...頭部を兇器で打たれて...
平林初之輔 「犠牲者」
...二人の兇漢(きょうかん)がいかに食物に困っているかもよくわかる...
牧逸馬 「チャアリイは何処にいる」
...私はその瞬間、兇暴な、動物的な荒い呼吸がからだのどこから吐(つ)かれるかと思うほど、ひどい鼓動を到るところに感じた...
室生犀星 「或る少女の死まで」
...兇器が発見されないかとか...
夢野久作 「巡査辞職」
...その兇徒の人相風采は目撃者の説明によって詳細判明しておりますから遅くも明夜までには逮捕される見込みで目下東京市中は非常警戒網が張られているところであります...
夢野久作 「冥土行進曲」
...将軍家こそ罪悪の元兇であるといわれたとき...
吉川英治 「大岡越前」
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