...こういう吉凶の前兆は必ず事実となって現われるもので避けることは不可能であるが...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...再発の兆(きざし)で物憂いこともあったにちがいなかった...
「草藪」
...右京兆さまとか奥州さまとお呼び申さなければならぬ場合もございますのですが...
太宰治 「右大臣実朝」
...密(ひそ)かに胸中に兆(きざ)している結果の...
谷崎潤一郎 「細雪」
...または晴天(せいてん)や雨の前兆(ぜんちょう)...
ロマン・ローラン 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...殊に南畆の墓碑はこの兆域(ちょういき)にても形大なるものなれば...
永井荷風 「礫川※[#「彳+淌のつくり」、第3水準1-84-33]※[#「彳+羊」、第3水準1-84-32]記」
...何にか恐ろしい事の前兆(しらせ)のやうな氣がしてならないんだが――」「よし/\...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それはいい兆しなのか...
久生十蘭 「ノア」
...牝鶏の晨(しん)するを女が威強くなる兆(きざし)として太(いた)く忌んだが...
南方熊楠 「十二支考」
...○鮮(あたら)しき鳥は前文の悪兆なく眼の球に光沢あり...
村井弦斎 「食道楽」
...個体の健康と同じく注意せられ始めた兆候である...
柳田国男 「木綿以前の事」
...啼声を聴いただけでもその前兆であるようにいい...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...「――使いの来るすぐまえに前兆もあり...
山本周五郎 「雨あがる」
...人間の全身三十兆の細胞が...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...――ようやく亡兆のおおい得ないものが見えだしました...
吉川英治 「三国志」
...「神意とか吉兆とか申すものでございましょうぞ...
吉川英治 「私本太平記」
...事成就(じょうじゅ)の吉兆でもありましょうか」「げにも」と...
吉川英治 「新・水滸伝」
...吉兆をよろこんだりしているのを...
吉川英治 「源頼朝」
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