...まだ別に腹膜炎などの兆候(ちょうこう)も見えないようでしたがな...
芥川龍之介 「お律と子等と」
...この鋭さの前には凡兆と雖(いへど)も頭が上(あが)るかどうか...
芥川龍之介 「雑筆」
...すでにその兆候を感じていたが僕はそれを隠していた...
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン Ludwig van Beethoven、フランツ・ゲルハルト・ヴェーゲラー Franz Gerhard Wegeler、エレオノーレ・フォン・ブロイニング Eleonore von Breuning、ロマン・ロラン Romain Rolland 片山敏彦訳 「ベートーヴェンの生涯」
...発狂の前兆ではないかと思って...
田中貢太郎 「妖影」
...解(と)けたら不幸(ふかう)の前兆(ぜんてう)ぢゃ...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...殊に南畆の墓碑はこの兆域(ちょういき)にても形大なるものなれば...
永井荷風 「礫川※[#「彳+淌のつくり」、第3水準1-84-33]※[#「彳+羊」、第3水準1-84-32]記」
...何億何兆となく降って来て...
中谷宇吉郎 「自然の恵み」
...そして或る一點へ進まうとする根強い力が既に兆(きざ)してゐるのをみんなは意識してゐた...
南部修太郎 「猫又先生」
...何事の前兆であるかは未だ分からぬ...
シモン・ニューコム 黒岩涙香訳 「暗黒星」
...唯すんだことを予言するだけのものなのだ!(c)人はすでに成りし事柄にいくばくの註釈を加えて以て前兆となすなり(キケロ)...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ほかでもないあの脚本書きの江馬兆策の妹のミドリなんだ...
夢野久作 「二重心臓」
...ようやく腐爛(ふらん)と崩壊(ほうかい)の兆(ちょう)があらわれてきた...
吉川英治 「三国志」
...そんな予兆が現れないわけはありません」「なるほど...
吉川英治 「三国志」
...この書面に見えるような兆候があるとすればこれは真に重大である...
吉川英治 「三国志」
...「――今年も早や何事か動乱の兆(きざ)しがみゆる...
吉川英治 「新書太閤記」
...それが当然の成行(なりゆ)きだわえ! だが兆二郎が加賀の廻し者だとは汝(おの)れだけの悪推量(わるずいりょう)...
吉川英治 「増長天王」
...すでに敗北の兆(きざ)しを持っていた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...まだ何ら不安な兆(きざ)しがない...
吉川英治 「柳生月影抄」
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