...湿気を充分に含んだ風は裾前(すそまえ)をあおってぞくぞくと膚に逼(せま)った...
有島武郎 「或る女」
...僕に対する嫌がらせの意味も充分にふくまれていたらしい...
梅崎春生 「ボロ家の春秋」
...その間に自然淘汰が充分に行なわれ...
丘浅次郎 「人道の正体」
...その中の無季の句が独立して或る名前を備えた詩となる可能性は充分にあるのである...
高浜虚子 「俳句への道」
...使い切れず、ポケットには、まだ充分に...
太宰治 「虚構の春」
...認識主観がもつ制限の故に充分に因果律を適用出来ないのだ...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...次に又彼が質的と呼ぶ所以は私が向に定義したように計量を含まないということとは全く別であることもその「正確な計算」という言葉が充分に説明している...
戸坂潤 「幾何学と空間」
...かくて判断はこの場合他の場合に於てのように充分に優越性を示すことは出来ない――之が性格としての判断の破綻である...
戸坂潤 「空間概念の分析」
...しだいしだいに……」お君はなんだか充分に呑込めないような面をしました...
中里介山 「大菩薩峠」
...充分に足場をみはからっていたものらしい...
中里介山 「大菩薩峠」
...西郷吉之助であることも充分に想定し...
中里介山 「大菩薩峠」
...呼べば答えるの距離は充分にある...
中里介山 「大菩薩峠」
...わたしも充分にそれを認めます...
中里介山 「大菩薩峠」
...充分にこれを取るとか...
新渡戸稲造 「自警録」
...折角のかうした情趣を充分に生かして居ない...
萩原朔太郎 「石段上りの街」
...もっと充分に研究すべきであった...
久生十蘭 「魔都」
...前に師匠が充分に伺った「小烏丸」もどきの別の噺をいとも危っかしい調子で喋りだした...
正岡容 「小説 圓朝」
...すると又それに連れて図書館の外側の手入れが不充分になったらしく...
夢野久作 「けむりを吐かぬ煙突」
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