...到底彼の鋭利(えいり)直截(ちょくさい)なる研究的良心を充たすに足りなくなったのであった...
W・S・モーゼス William Stainton Moses 浅野和三郎訳 「霊訓」
... 210親を離れて足早き野犬の口を充たすべく...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...つまり現代における思想のエーヤポケット(併し思想というものが何を意味するかに根本問題があるということを予め注意しておこう)を充たすべき或る尤もらしいものでさえあればいいので...
戸坂潤 「思想としての文学」
...思想的エーヤポケットを充たすエーテル的サブスタンスの見本としてのシェストーフ的なものが問題だったのである...
戸坂潤 「思想としての文学」
...社会の思想的真空を充たすべき最も通俗的な卑俗な内容が...
戸坂潤 「思想としての文学」
...単位をすら充たす事の出来ない出来損(できそこ)ないでなければならない...
夏目漱石 「学者と名誉」
...そうしてもう一人の男が英語教師の空位を充たす事になりました...
夏目漱石 「私の個人主義」
...その権力感の悦(よろこ)びを充たすべく製作された...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...萬能を誇り純粹客體以外何ものの存在をも認めぬといふやうな狂氣じみた幻覺に耽らぬ以上――かくの如き幻覺が若し事實として存在したならばそれは文字通りの狂氣であらうが――哲學はそれの志向を充たすために客體の世界において存在の區分と選擇とを行はねばならぬ...
波多野精一 「時と永遠」
...臣が畢生(ひっせい)の望はこれを充たすになお余りありというべし...
穂積陳重 「法窓夜話」
...満足は何であるといえば覚悟の範囲を充たすという事です...
村井弦斎 「食道楽」
...その生の内容を充たすに足るかどうだかと思ふ...
森鴎外 「妄想」
...彼自らの優雅な趣をもって我々の心を充たすから...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...充分充たす力があるからである...
柳宗悦 「民藝四十年」
...ちやうど潮が次第々々に高くなつて來てあらゆる物を充たすやうに...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...殿堂内を幽玄な光で充たすことになる...
和辻哲郎 「鎖国」
...公家の生活の古いプログラムを充たすに過ぎなかった...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
...身のとろけるような艶な境地にすべての肉の欲を充たす人がうらやまれている時...
和辻哲郎 「霊的本能主義」
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