...二十歳程のいなせな男――それはお春に三つましの兄人(あにびと)で...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...屹度(きっと)兄さんを恨(うら)んだわいなあ」お春は着更の手を止(や)めてなつかしげに兄人を眺めるのです...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...兄人は思い深く、「ほんに此れは人の口端(くちは)ばかりではなさそうな……したがわしの思うには、いまの其方(そち)に何を言うても解るまいが、身分違いの色恋は、大てい幸福(しあわせ)に終らぬものじゃ」「何を兄さん縁起のわるい」「幸福(しあわせ)なればそれでよし」兄人は急に鋭い眼付をして、物凄(ものすご)い調子で呟(つぶや)きました...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...吃驚(びっくり)したように兄人に擦り寄って...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...遠く船出をする兄人をも...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
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