...如何にも元気のない風で夜のせいか顔色も青白く見えた...
伊藤左千夫 「野菊の墓」
...元気のない真青な顔を見るといとしそうに...
伊藤野枝 「わがまま」
...博士はすこぶる元気のない声で答えた...
海野十三 「海底大陸」
...元気のないこえを出した...
海野十三 「地球要塞」
...足下が何となく元気のないように見えたが...
大杉栄 「獄中消息」
...実行もした元気のない塩田カジョーと知り合ったのです...
太宰治 「虚構の春」
...カラクリの爺は眼のくさった元気のない男で...
永井荷風 「伝通院」
...中年に近(ちかづ)くに従って元気のない影のような人間になっていたが...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...七十元気のない顔をして宅(うち)へ帰って来た彼の様子がすぐ細君の注意を惹(ひ)いた...
夏目漱石 「道草」
...何かいただけませんか?」セエラは元気のない声で訊ねました...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...いつになく元気のない金五郎を見て...
火野葦平 「花と龍」
...そして、がやがやと賑やかだったのに、いま残っているのは、七八人、それも、元気のない顔で、誰も口をきかない...
火野葦平 「花と龍」
...すっかり元気のない顔になっていました...
ライマン・フランク・ボーム Lyman Frank Baum 大久保ゆう訳 「サンタクロースがさらわれちゃった!」
...「何だ元気のない...
牧野信一 「初夏」
...けれどもいつものような元気のないことをわたしは見た...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...冬木刑事の同僚で先輩である沖田(おきた)刑事はまるで元気のない歩調(あしどり)で...
森下雨村 「五階の窓」
...元気のないようすで客の執持(とりもち)をしていた...
山本周五郎 「柳橋物語」
...一緒の汽車で来た外人たちは睡眠の不足で元気のない顔つきだった...
横光利一 「旅愁」
便利!手書き漢字入力検索