...「成程(なるほど)」と云う元気さえ起らなかった...
芥川龍之介 「疑惑」
...髪を結(ゆ)う元気さえ起らずにじっと番茶ばかり眺めていた...
芥川龍之介 「たね子の憂鬱」
...水を吸う元気さえなかった...
海野十三 「地球発狂事件」
...今日はそれを言う元気さえなかった...
相馬泰三 「六月」
...長吉はもうこれ以上果敢(はかな)いとか悲しいとか思う元気さえなくなって...
永井荷風 「すみだ川」
...極力これを排斥して思うところを決行しようという元気さえ出て来たような心持になった...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...今はその元気さえありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...あんな具合な元気さでゐられる時代(とき)ではないのです...
中原中也 「酒場にて」
...一寸眼の悪いひととは思へないほど元気さうだつた...
林芙美子 「幸福の彼方」
...和木さんを訪ねたら二人とも頗る元気さうだつた...
原民喜 「書簡」
...戻つて来た甥は思つたより元気さうだつた...
原民喜 「星のわななき」
...なかなか元気さうなので...
堀辰雄 「炉辺」
...気づくようなお元気さでございました...
室生犀星 「玉章」
...」前の車のなかの声は弾(はず)むような元気さで...
室生犀星 「津の国人」
...零下十何度の殺人的寒気の中に汗がニジム程の元気さで腕一パイに立働く事が出来た...
夢野久作 「戦場」
...この大テーブルから離れる元気さえなくなった...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...声を嗄(か)らしつづけていたあの元気さでも...
吉川英治 「新書太閤記」
...再び外へおどり出して来た元気さには...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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