...それは元より気立ての優しいあの娘を...
芥川龍之介 「地獄変」
...元より人跡の絶えた山ですから...
芥川龍之介 「杜子春」
...元よりそう云う苦しみの中にも...
芥川龍之介 「毛利先生」
...元より不知案内の身の...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...足元よりもどこか少し別な処にあるらしく...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...二精工舎の寮をそのままつかっている東京パレスの五棟は、昼は元より、夜目にも殺風景でないとはいえないが、一歩、場内へ入るがいなや、階上階下の片側に打ち続く小奇麗な茶房...
正岡容 「艶色落語講談鑑賞」
...そが母は元よりの田舎(いなか)そだちにて...
三宅花圃 「藪の鶯」
...一頁勉強のことも元よりそのつもりで居りました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...下さりますと?」「ひそかに」「元よりでござります」彦右衛門が退がると...
吉川英治 「大谷刑部」
...元より武人ではないが...
吉川英治 「剣難女難」
...元より昔の宏大さはない...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
...元より作為であるが...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...久米一は元より柿右衛門の神経質な作(さく)を嫌い...
吉川英治 「増長天王」
...元より平家の大軍も...
吉川英治 「源頼朝」
...奥州へ帰る気は元よりない...
吉川英治 「源頼朝」
...元より、伜の好きで、おぬしをほかの女子(おなご)に見替(みか)えたことじゃ...
吉川英治 「宮本武蔵」
...介錯(かいしゃく)しやい」元より脅(おど)しに違いないが...
吉川英治 「宮本武蔵」
...「わしは元より、清十郎殿とはご懇意だったし、武蔵には、さっきもいうた通り、なんの由縁(ゆかり)もない人間です...
吉川英治 「宮本武蔵」
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