...突兀(とっこつ)と聳えた額なども...
芥川龍之介 「上海游記」
...彼はすでに突兀(とつこつ)たる巌石を肩に支えながら...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...両主人公は今兀(こつ)として左右よりこの舞台に上り来れり...
石川啄木 「閑天地」
...小鬢(こびん)さきへ少し兀(は)げた...
泉鏡花 「悪獣篇」
...少兀(すこはげ)の苦い面(つら)した阿父(おやじ)がある...
泉鏡花 「歌行燈」
...飛び石のそばに突兀(とっこつ)としてそびえた楠(くす)の木のこずえに雨気を帯びた大きな星が一ついつもいつもかかっていたような気がするが...
寺田寅彦 「庭の追憶」
...蜀山(しょくさん)を兀(は)がした阿房宮(あぼうきゅう)が楚人(そびと)の一炬に灰になる...
徳冨蘆花 「地蔵尊」
......
内藤湖南 「支那歴史的思想の起源」
...兀然(ごつぜん)として仏壇に向ひて鉦(かね)叩き経誦(よ)める後姿...
永井荷風 「礫川※[#「彳+淌のつくり」、第3水準1-84-33]※[#「彳+羊」、第3水準1-84-32]記」
......
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...英雄の鼻柱が突兀(とっこつ)として聳(そび)えたら...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...兀々(こつこつ)として月日を送らねばならぬかと思(おもふ)に...
樋口一葉 「ゆく雲」
...無数の卵の泡の中で兀(は)げた老爺が頭に手拭を乗せて坐っていた...
横光利一 「街の底」
...ふと前面に突兀(とっこつ)とした岩の姿に出会いました...
吉川英治 「江戸三国志」
...国王は兀突骨(ごつとつこつ)という者です...
吉川英治 「三国志」
...突兀(とっこつ)と急に聳(そび)え立っている絶頂に...
吉川英治 「新書太閤記」
...幾つも田野から突兀(とっこつ)と聳(そび)えている...
吉川英治 「源頼朝」
...この沢の窪(くぼ)から突兀(とっこつ)と空に黒く見えている山の肩を振り仰いだ...
吉川英治 「宮本武蔵」
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