...たった一匹兀々(こつこつ)と...
芥川龍之介 「女」
...わたしが毎日食つて、飲んで、寝てゐるから、それからわたしがいつかは年が寄つて、皺くちやになつて、頭が兀(は)げるから、食ふ事、飲む事、寝る事、頭の兀げる事、その外そんな馬鹿らしい事を、一々のべつに考へてゐなくてはならないと云ふのですか」と、もう好い加減に相手になつてゐるといふ調子で云つて、学士はその坐を立ちさうにした...
アルチバシェッフ・ミハイル・ペトローヴィチ Artsybashev Mikhail Petrovich 森林太郎訳 「死」
...兀斑(はげまだら)の...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
...年倍(としばい)なる兀頭(はげあたま)は...
泉鏡花 「瓜の涙」
...錫杖の頭を並べたような兀々(こつこつ)した巉岩が数多(あまた)競い立っている...
鵜殿正雄 「穂高岳槍ヶ岳縦走記」
...突兀(とつこつ)たる氷山の如く擬装(ぎそう)されてあった...
海野十三 「地軸作戦」
...アガミの教えてくれたとおりマフチャズという兀鷹(ズール)族の名前を与えた...
橘外男 「令嬢エミーラの日記」
...奇岩突兀とした耶馬渓であつた...
田山花袋 「耶馬渓の一夜」
...又はその前白根の突兀たる頂邊に夕月の輝きそめる宵...
近松秋江 「箱根の山々」
...葦の茂りを後にするとそれから續いた長い磯が見え出して遙かに猫の耳のやうな二つの山が兀然として聳えて居る...
長塚節 「佐渡が島」
...兀(はげ)ちよろけの洋服(ようふく)に毛繻子(けじゆす)の洋傘(かうもり)さしかざし...
樋口一葉 「われから」
...その突兀たる毬栗頭と...
久生十蘭 「魔都」
...今まで兀山(はげやま)ばっかり見て居た目には...
正岡子規 「病」
......
三好達治 「測量船拾遺」
...無数の卵の泡の中で兀(は)げた老爺が頭に手拭を乗せて坐っていた...
横光利一 「街の底」
...国王は兀突骨(ごつとつこつ)という者です...
吉川英治 「三国志」
...突兀(とっこつ)と急に聳(そび)え立っている絶頂に...
吉川英治 「新書太閤記」
...加(くわ)ふるに突兀(とつこつ)たる危岩(きがん)路に横(よこた)はるに非れば...
渡邊千吉郎 「利根水源探検紀行」
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