...なか/\いい儲けもないものだ...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...『丈夫でさ』『金でも儲けたかね』『余り儲けもしねえずら!』『矢張...
田山録弥 「田舎からの手紙」
...金儲けもその程度のものにすぎない...
直木三十五 「大阪を歩く」
...寒い思いをしたのとが儲けもんで...
中里介山 「大菩薩峠」
...お金儲けも念頭に置くべき日となつた...
中原中也 「青年青木三造」
...儲けもんぢやぜ...
長與善郎 「青銅の基督」
...ほんに造作(ぞうさ)もない事でござります」「少しも儲けもせん癖に」「まだあなた...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...とんだ儲けものをしたことになるのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...キャベツの芯(しん)や馬鈴薯が沢山落ちていてとんだ儲けものをすることがあります...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...飢(かつ)ゑた*モスカーリから搾り出すほどの儲けもあるこつてねえだて...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...店の方はすつかり女房任せにしてしまつて、私は店の儲けも、すつかり買つてしまはなければならないといふ仕末で――それは、余(あんま)りだ、そんな馬鹿なことをする位ひなら、あたしは競馬場へなんか店は出さない、好い加減にするが好い! と斯う女房がつむぢを曲げ出した、何を云つてやがるんだい、競馬場で酒を売つた儲けで、質をうけ出すなんていふ了見で、運が開けるものかへ、そんなケチをつける奴はたつた今出て行つてしまへ! とばかりに私は見得を切つたところが、女房も、黙つては引つ込まない……大変な夫婦喧嘩が始まるといふ始末でね!」競馬があるのだ...
牧野信一 「競馬の日」
...本妻の蚕皆死んで儲けもなくなったので夫も寄り付かず...
南方熊楠 「十二支考」
...あれでいい加減儲けも有ると言ふけどね...
三好十郎 「地熱」
...久しき以前よりわれは失いもせず儲けもせず...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...長い静かな夜に入ることもまた儲けものだ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...あのけちんぼ一家の損得勘定じゃよっぽど儲けものだったにちがいないよ」かみさんたちは知らないのだ...
山本周五郎 「季節のない街」
...然し牛はあの調子で意外な儲けものでもしたやうな顏をして緩る緩ると休むでゐる...
若杉鳥子 「烈日」
...その儲けも巨額に上るようになった...
和辻哲郎 「鎖国」
便利!手書き漢字入力検索