...姉のやうな優しみを帶びて...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...何とも云えぬ素朴な優しみがあります...
妹尾韶夫 「凍るアラベスク」
...優しみのある人情的なところがその生命になっておるのであります...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...草木さえもその力で養ってゆかれるというような親しみのある優しみのある雨である...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...口の利(き)き方もつんけんしていて女としての優しみに欠け...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...背が高いので一種の優しみが現れてゐた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...そうして仕事に疲れた義男を殆んど自分の涙で拭つてくれるやうな優しみを持つてゐた...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...何か優しみのあることを見せて下さいな」と...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...しかしもう少し人間くさい優しみのある趣のものであった...
寺田寅彦 「旅日記から(明治四十二年)」
...笑い顔に優しみがにじみ...
徳田秋声 「縮図」
...アルザスおよびローレーヌを通じてフランス人の容貌(ようぼう)のうちにはいってきたゼルマン式の優しみがあり...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...おそらくある優しみと魅力とがあったであろう...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...どうかすると非常な優しみがあるが...
中里介山 「大菩薩峠」
...こんなこと言って大変失礼ですけれど」と優しみを含めた声で前置きをすると...
北條民雄 「いのちの初夜」
...両肩の少し曲った眼なざしに極度の優しみを湛えている卓抜な科学者ピエールは...
宮本百合子 「キュリー夫人」
...もう優しみを含んだ白々しい聲で...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...まるで少女の声のような優しみのある声であった...
室生犀星 「不思議な魚」
...底力のある優しみや...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
便利!手書き漢字入力検索