...其儘門外へ出て了つた...
石川啄木 「札幌」
...起きて朝飯を食ふと飛び出した儘...
石川啄木 「病院の窓」
...幽かな微笑を口元に漂はせた儘で...
石川啄木 「天鵞絨」
...青木さんはしばらくその儘椅子におかけになつて...
鈴木三重吉 「桑の実」
...都踊を出て漱石氏はその儘下鴨の狩野氏の家に帰る心持もしなかったようであった...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...其の鋲の形が丁度乳房の如く乳首迄が母の其儘であつた...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...我儘(わがまま)と...
中里介山 「大菩薩峠」
...我儘(わがまま)で天才的な若いスコットランド人との結婚生活が始まった...
中島敦 「光と風と夢」
...出て來たのは服部氏自身で何か書いて居た處と見えて墨の含んだ筆を手に持つた儘である...
長塚節 「記憶のまゝ」
...其儘(そのまま)奥へ飛込もうとする前へ...
野村胡堂 「悪魔の顔」
...その儘飛んで歸りました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...彼とは沒交渉の儘...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...」と妻は上向(あほむき)の儘で自分では横も向けない医院の寝台の上で微かに眼を見開くと朗らかに呟いた...
牧野信一 「F村での春」
...丸くなつた儘外の景色を眺めた...
牧野信一 「鏡地獄」
...わたくしは剃刀を握つた儘...
森鴎外 「高瀬舟」
...我儘ばかり言ってたわ...
森本薫 「華々しき一族」
...若(も)し此儘(まゝ)に盲進するも...
山路愛山 「英雄論」
...大きな愛郷心や、愛國心は、その儘が、神である...
吉川英治 「折々の記」
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