...その我儘にて興ある振舞...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...仕ようの無い我儘(わがまま)だよ...
泉鏡花 「婦系図」
...若し其儘進んで行つたら...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...さもなければあんな我儘(わがまま)な性質だから...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...わが胸中の心肝の命ずる儘に我曰はむ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...片付(かたづ)く訳が無(な)いぢやありませんか」と云つた儘...
夏目漱石 「それから」
...代助は、其当時(そのとうじ)平岡から、兄(あに)の会社に周旋してくれと依頼されたのを、其儘にして、断わりもせず今日(こんにち)迄放(ほう)つて置いた...
夏目漱石 「それから」
...折から暑さに向ふ時節であつたから縁側は常に明け放した儘であつた...
夏目漱石 「變な音」
...その儘自分のお長屋へ帰って来ました...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...三千兩の吊臺(つりだい)はその儘土間を通つて磨き拔いた茶釜の後ろ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...この儘そつと裏口から飛び出して...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ヘエ」其の儘(まま)大地へへた張りそうになった清作...
野村胡堂 「天保の飛行術」
...また我儘(わがまま)な卑しい心であろう...
ホーソーン Nathaniel Hawthorne 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...この儘、海岸の料理屋へ行くことを思ひきつたのである...
牧野信一 「父を売る子」
...まるでその儘(まま)でのこっていたのよ...
室生犀星 「蜜のあわれ」
...綺麗で、薔薇のやうで、頭髮を亂して、氣儘で、強情で、海峽から吹いて來る荒い風の中で強く育つたのであつた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...いつ迄も、折れた刃(やいば)を、その儘、身を硬(こわ)ばらせて、髪をそそけ立てていた...
吉川英治 「山浦清麿」
...その儘トルレスが大村に赴き得たならば...
和辻哲郎 「鎖国」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??