...古湯帷子(ゆかた)の膝を抱いた儘...
芥川龍之介 「お富の貞操」
...ぴつたり畳にひれ伏した儘...
芥川龍之介 「枯野抄」
...その儘侍従に変つてしまふ...
芥川龍之介 「好色」
...我が儘な奴だと思えば思うほど...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...強ひて病家に乞はれる儘にほんのその場限りの積りで...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...我儘(わがまま)な一人息子は...
中島敦 「光と風と夢」
...桐油を頭からかぶつて余と向き合ひになつてた男は目がどろつとしてさつきから下唇が垂れた儘であつたが遂に桐油でぐるつと顏をくるんで轉がつてしまつた...
長塚節 「鉛筆日抄」
...鷄(とり)は慌(あわ)てゝ座敷(ざしき)の筵(むしろ)へ泥(どろ)を落(おと)して閾(しきゐ)の外(そと)に脚(あし)を突(つ)き出(だ)した儘(まゝ)暫(しばら)く轉(ころ)がつて居(ゐ)たが...
長塚節 「土」
...彼(かれ)は勢(いきほ)ひない焔(ほのほ)の前(まへ)に目(め)を瞑(つぶ)つた儘(まゝ)只(たゞ)沈鬱(ちんうつ)の状態(じやうたい)を保(たも)つた...
長塚節 「土」
...それにしてもあるが儘(まま)の世界をカットし来って...
中野秀人 「第四階級の文学」
...此儘で居ると何(どん)な事になるか解らないから...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...やがてはこの儘妾(めかけ)手掛の名で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...我儘で少しお侠(きやん)で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...伯父の我儘を押え手もなくなってしまいました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...換言(はやくい)えば軽く頸に巻きつけて置いた手拭は、其儘で、頸の方が火膨れに膨れて、容積(かさ)が増したから、手拭が深く喰い込んだのです...
羽志主水 「越後獅子」
...此の場合、眼に見る儘を、精緻克明に寫すのは藝道の眞ではなく、先生は屡々物の風情をつかんで眞實を描かうとし、時には草双紙や浮世繪や演劇や能や狂言が幾代かを經て完成した姿に則る方法をえらばれた...
水上瀧太郎 「覺書」
...日本人の乗客はせめて船中でなり我儘でもしなくちゃするときがないと...
横光利一 「欧洲紀行」
...門番の教へて呉(く)れた儘(まゝ)第二階へ昇つて直(す)ぐ左の突当りの扉(と)のある鈴を押すと...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
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