...打衣一つかけた儘...
芥川龍之介 「好色」
...円い括(くく)り顋(あご)を隠した儘...
芥川龍之介 「南京の基督」
...私の我儘(わがまま)は知つてゐるのだから別に何とも思つてやしないだらうけれども後で何だか気の毒な感がした...
伊藤野枝 「日記より」
...それよりはソンナ空想を燃やして儘(まま)にならない鬱憤を晴らしていたのだろう...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...その儘駈足で機の方へ走って行って了った...
大庭武年 「旅客機事件」
...剃刀を持つた儘ぐたりと椅子に尻を落した...
薄田泣菫 「茶話」
...二人をその儘(まま)にして...
谷譲次 「踊る地平線」
...云われる儘に切符を貰って又庭の中を歩き出した...
谷崎潤一郎 「少年」
...慎重に人払いをした上での此の密談が其の儘太子の耳に入った...
中島敦 「盈虚」
...それにしてもあるが儘(まま)の世界をカットし来って...
中野秀人 「第四階級の文学」
...二人(ふたり)は無言の儘しばらくの間(あひだ)並(なら)んで歩(ある)いて行つた...
夏目漱石 「それから」
......
樋口一葉 「別れ霜」
...こゝで口を利くのをさもさも惜しさうにぴつたりと顔を砂に埋めた儘性急に説明した...
牧野信一 「渚」
...その他思ひの儘のものによつて...
三木清 「歴史哲學」
...俗生活の儘で成仏する教に基づいて...
柳田國男 「ひじりの家」
...勝手気儘(きまま)な事を為(す)るのだ...
夢野久作 「白髪小僧」
...家を建てたときの儘というのが...
吉川英治 「押入れ随筆」
...人間でも、ほんとの人物ほど、有の儘だ...
吉川英治 「折々の記」
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