...多くは裸足(はだし)の儘で各(おの)がじし校庭に遊び戯れてゐた百近い生徒は...
石川啄木 「道」
...いやきやさればおけ主のやうなかぼちや一つ種蒔きや千もなる男に奴隷のやうにこびりついて上べだけの自由を欲して我儘を言ふ他國の文明人とはちがつた處があります...
江南文三 「相川おけさ」
...ふと見ると文太郎は又半眼に瞑つた儘再び眠りに落ちたやうであつた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...我が儘になりました...
谷崎潤一郎 「金色の死」
...天下豈斯くの如き勝手氣儘の事ある可けんや...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...抱一(はういつ)の屏風(びやうぶ)は先達(せんだつ)て佐伯(さへき)から受取(うけと)つた儘(まゝ)...
夏目漱石 「門」
...此儘(このまま)で過ごすのは充(つま)らないと思う処から...
「落第」
...あの青瓢箪(あおびょうたん)野郎の儘(まま)になると思えば...
野村胡堂 「黄金を浴びる女」
...三輪の」平次は其儘引返さうとしました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...此儘にして置くと...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...みんな儘(まま)ならぬからこそ憤(いきどお)ろしくなったのです...
長谷川時雨 「芳川鎌子」
...こっちの我儘……子供が大きくなれば...
久生十蘭 「野萩」
...其儘々(さっさ)と行(い)こうとする...
二葉亭四迷 「平凡」
...再度の狭心症の発作に襲われてその儘お倒れになった...
堀辰雄 「菜穂子」
...わたくしは昔手に取つた儘で棄てた一幕物の企を...
森鴎外 「歴史其儘と歴史離れ」
...これが妾(わたし)の最後の我儘ですから...
夢野久作 「キチガイ地獄」
...濡(ぬ)れた足の儘(まゝ)廊下で跳(をど)り狂ふ子供等は真鯉(まごひ)の子のやうにも思はれた...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...八雲は地に顔を横づけた儘...
吉川英治 「篝火の女」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??