...無言の儘(まま)...
芥川龍之介 「枯野抄」
...彼の謙辞をその儘(まま)語(ことば)通(どほ)り受取られたと云ふ事が...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...座敷の中央へ突立つた儘...
石川啄木 「菊池君」
...渠は鳥うち帽をかぶつた儘...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...流石に着のみ着の儘(まゝ)の自分の姿が振りかへられた...
薄田泣菫 「茶話」
...その儘(まゝ)成仏はしなからう...
薄田泣菫 「茶話」
...却って気楽に我儘が出来る...
豊島与志雄 「自由人」
...君江の我儘(わがまま)を通させ銀行か会社の事務員になる事を許した...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...たつぷり其儘に残されてゐる...
永井壮吉 「人妻」
...今日(けふ)迄其儘にしてあつたのである...
夏目漱石 「それから」
...清太郎の死骸はまだ其の儘...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...わざと其儘にして置きました」「鞘(さや)は?」「さア...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その儘次の室へさつさと入つてしまつた...
牧野信一 「疳の虫」
...堅く妻の手をおさへた儘灯りをつけさせなかつた...
牧野信一 「ランプの明滅」
...不思議にもわが我儘を許して長く變らぬ僅少の親しき友を有せる事を思ふ毎に限り無く嬉しき心地して胸の躍るを覺ゆ...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...この儘で居させるより外はない...
室生犀星 「神のない子」
...お松は静脈の突起した手を胸へ置いた儘...
矢田津世子 「反逆」
...用がすんでからぼくは人気のない中甲板など歩いているうち、この儘、船底か石炭庫へでも隠れてしまったら外国へ行けるが、というような空想を抱いていた...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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