...これだけは真新しい酒筵(さかむしろ)に鮮かな濡れ色を見せた儘...
芥川龍之介 「お富の貞操」
...私はもう何日までも此儘で居た方が幾ら樂しいか知れませんけれども...
石川啄木 「鳥影」
...パタリと其儘(そのまま)斃(たお)れた...
海野十三 「国際殺人団の崩壊」
...確にさうではないんですね? かうなればすべて有の儘に言つて下さらんと...
鈴木三重吉 「赤い鳥」
...私共の見ました時はまだ元の墓地その儘の處にあつたのであります...
内藤湖南 「大阪の町人學者富永仲基」
...殆ど其の儘を採つた...
内藤湖南 「支那の書目に就いて」
...横着(おうちゃく)で我儘(わがまま)な連中(れんじゅう)は...
永井荷風 「夏の町」
...お君としても思いきった我儘(わがまま)の言い分のように聞えました...
中里介山 「大菩薩峠」
...もし双方を其儘に存在させ様とすれば...
夏目漱石 「それから」
...文筆のある正吉は我儘者(わがままもの)で友達ということになりましたが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...やがてはこの儘妾(めかけ)手掛の名で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...我儘が出来るのは当然だがといったが...
長谷川時雨 「柳原※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子(白蓮)」
...妻は縁側の静臥椅子(せいがいす)に横臥した儘(まま)...
原民喜 「苦しく美しき夏」
...その儘真つ直ぐに走つて行つた...
牧野信一 「冬の風鈴」
...といふのは我々人間が死ぬと魂は一時何處かへ行くが又元の肉體へ歸つて來るといふ信仰から其の肉體は其の儘殘して置かなければならぬと考へ...
松本文三郎 「世界に於ける印度」
...ポツケツトに両手を入れた儘...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森林太郎訳 「駆落」
...やはり頭(かしら)を垂れた儘...
吉川英治 「※[#「さんずい+鼾のへん」、第4水準2-79-37]かみ浪人」
...私は其儘其處の木の根につくねんと坐り込んで...
若山牧水 「樹木とその葉」
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