...それは/\億劫なものであつた...
石川啄木 「菊池君」
...億劫な風など毛程も見せない...
伊藤左千夫 「姪子」
...外套を脱ぐのも億劫な位...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「梟の眼」
...電車まで行く間が億劫なので...
田山録弥 「初冬の記事」
...暗いその部屋を起つのが億劫なほど...
徳田秋声 「黴」
...或る本質的に億劫なものとして見出すだろう...
戸坂潤 「思想動員論」
...私は戯曲を読むことが億劫なのである...
戸坂潤 「読書法」
...やっぱり億劫なのでやめにした...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...ひどく億劫なことである...
豊島与志雄 「ピンカンウーリの阿媽」
...当時のノートをめくって見るだけでも億劫なくらいである...
野上豊一郎 「パラティーノ」
...物事を深く考えたり、観察したりする事は、労働者たちにとっては億劫であったが、若い女の、容貌や風姿、体臭などを想像することは、億劫などころか、大きな悦であった...
葉山嘉樹 「山谿に生くる人々」
...霧島も霧の如くに時流れ昔の夢となりぬべきかな試みに身を将来に置いて現在をふり返るわけで億劫なことをやつたものだ...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...もう言葉を交へるのも億劫な気になつた...
牧野信一 「妄想患者」
...一日の勞働を終つて下町の湯屋まで出掛けるのは億劫なので...
正宗白鳥 「水不足」
...祖母の家に居るのだから出入に何にも億劫な事はないのだけれ共ついつい延び延びにして居て来てから七日目の晩大変好い月に気が軽くなった子は...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...そこも帰郷して訪れるには億劫なところであり...
柳田国男 「故郷七十年」
...今から帰るのは億劫な様子で暫く躊躇のままだったが...
横光利一 「旅愁」
...そのほかに遠出をするといふのは田舍者にとつて如何にも億劫な...
若山牧水 「樹木とその葉」
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