...僻村は熟語ではありません...
...石鎚山の中腹の黒川といふ人家の少ない僻村までたどりついた...
安倍能成 「初旅の残像」
...坊やんはこのおぢいさんのみならず家族のすべてに可愛がられ山間の僻村は僻村だけに珍といふ珍...
飯田蛇笏 「秋風」
...山間僻村の最低地域をたゞ一筋流れて居る谷川ばたに其処に一つ此処に一つ僅かにくつ付いて居る畑の水防などに出るものは...
飯田蛇笏 「秋風」
...山間の僻村(へきそん)...
押川春浪補 「本州横断 痛快徒歩旅行」
...今やどんな僻村(へきそん)へ行っても三人か五人の中学卒業者がいる...
石川啄木 「時代閉塞の現状」
...それより十四五年昔は寺島村字長浦といつた全くの僻村であつた...
心猿 「荷風翁の發句」
...基督彼自身もまた僻村ナザレの一小工なりし...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...津軽半島、海岸の僻村...
太宰治 「春の枯葉」
...十数戸の僻村にして意外にも...
豊島与志雄 「広場のベンチ」
...ノルゲ号はアラスカの僻村テラーに着陸してから...
豊島与志雄 「北極のアムンセン」
...一体私は東北の僻村(へきそん)の出で...
野村胡堂 「銭形平次打明け話」
...その僻村(へきそん)全体が寒さのために凍死し...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...笑子は古市と同郷の北海道のある僻村の産で...
久生十蘭 「魔都」
...『八犬伝』に名立たる名主蟇六など忽ちに登場して来さうな僻村の景色が次々と展開されてゐる...
正岡容 「巣鴨菊」
...アテラという地名がそういう僻村(へきそん)の名になっていることは...
柳田國男 「地名の研究」
...亀岡二万石の領地端れの僻村(へきそん)で...
吉川英治 「剣難女難」
...この地方はまったく山間の僻村に過ぎないが...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...東北の僻村から銀座通りへ移されたような...
蘭郁二郎 「鱗粉」
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