...極く僅かの計器の誤差だけれど...
海野十三 「深夜の市長」
...ほんの僅かの間の氣休めにもなつてゐたことではあらうが...
小穴隆一 「二つの繪」
...凡て物の僅かに生じて...
高木敏雄 「比較神話学」
......
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...北へも南へも僅か三哩(マイル)ほどしかない...
永井荷風 「黄昏の地中海」
...とりあえずここへ僅かながら金子(きんす)を持参致した...
中里介山 「大菩薩峠」
...第二の展望にまで達している人間にはその僅かの違いが解るのだが...
中島敦 「狼疾記」
...「――おんな――」僅かに答えたお絹...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...何処からか漂うて来る極く僅かな燈光で私の顔を見入った...
松永延造 「職工と微笑」
...僅か七日ほど患らっただけではかなくなってしまった...
山本周五郎 「菊屋敷」
...持っていた僅かな貯えさえ底をついてしまった...
山本周五郎 「さぶ」
...あの僅かな時間に父と子の対面は終ったのか...
山本周五郎 「新潮記」
...僅かの事にも感謝したり感激したりする状態であった...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...それも僅かの間(ま)のまぼろしであった...
夢野久作 「斬られたさに」
...その中に於いて僅かながらも...
吉川英治 「折々の記」
...お蔭で、夏の短夜(みじかよ)を、日吉の寝る間は、なお僅かだった...
吉川英治 「新書太閤記」
...僅か四五日のことであつたに八ヶ嶽には早やとつぷりと雪が来てゐた...
若山牧水 「木枯紀行」
...奥に入ってゆくと赤茶色の山の蔭に僅かに沖の余波を思わせる小波が立っているのみであった...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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