...そうして自己独得の芸術的感興を表現することに全精力を傾倒するところの人だ...
有島武郎 「広津氏に答う」
...自ら傾倒するツルゲーネフを紹介して公衆に興味を頒(わか)とうとしたので...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...古人の作や一知半解ながらも多少窺(うかが)った外国小説(その頃ゾラやドウデも既に読んでいた)でも全幅を傾倒するほどの感に打たれるものには余り多く出会わなかったから...
内田魯庵 「二葉亭余談」
...支配人が彼の作に注意を傾倒するのを拒み得なかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...これより先き我輩の高田実に傾倒するは古いものであった...
中里介山 「生前身後の事」
...人物思想の全幅(ぜんぷく)に傾倒するというには...
中里介山 「大菩薩峠」
...青嵐はようやく傾倒する気にまで進んで行ったものと見えて...
中里介山 「大菩薩峠」
...その作品に傾倒する青年達が集まった...
野村胡堂 「楽聖物語」
...私はそこに傾倒するのだ...
正岡容 「随筆 寄席風俗」
...美しさに傾倒するでしょう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...ある者は科学的工夫に傾倒する...
柳宗悦 「工藝の道」
...沢庵の学識道徳に傾倒する大名は尠(すくな)くなかったが...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...なかなかおいそれとは傾倒するに至らなかつた...
淀野隆三 「横光さんと梶井君」
...彼の側からシャビエルに傾倒するとともに...
和辻哲郎 「鎖国」
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