...朝寝して新聞読む間(ま)なかりしを負債(ふさい)のごとく今日も感ずる...
石川啄木 「悲しき玩具」
...政府當局が平和の今日僅かに數千萬圓の公債をも募集し得ざるが如き地位に日本帝國を置きて安心せらるゝは何ぞや...
石川啄木 「雲間寸觀」
...一般(ぱん)會計(くわいけい)には國債(こくさい)は一文(もん)も計上(けいじやう)しない豫算(よさん)を作(つく)つたのである...
井上準之助 「金解禁前後の經濟事情」
...債券の束の代りに...
江戸川乱歩 「恐怖王」
...目下のところ五百弗(ドル)程の負債出来奮闘真最中に候...
相馬泰三 「新らしき祖先」
...この春先にご存じだと思いますけれどベネズエラ公債でやっちまいまして...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「株式仲買人」
...ではこの次に……いまは仕方がないのだから……」彼がそれらの債鬼へこう言ったその三日目の前日は...
富ノ沢麟太郎 「あめんちあ」
...専門の高利の負債へ移し替えようとする傾向は...
豊島与志雄 「死ね!」
...方々にたまってる不義理の借金や金貸からの負債などは...
豊島与志雄 「道化役」
...社債の売買応募、金融の仲介、そんなことを主としてるこの商事会社では、微妙な而も単なる数字的な駈引折衝が社員の重な仕事だった...
豊島与志雄 「慾」
...銀主というのは、大阪以外この京都でも藩主が借金をした、その債主で、今では金も無くなりただ昔の名義で扶持を貰っている者である...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...神月にどうにもならない負債があることをサト子は知っているので...
久生十蘭 「あなたも私も」
...トランクの中にも公債や何かで多額の財産があったのである...
牧逸馬 「運命のSOS」
...蜜柑山との交換で負債がこれだけ少くなつた...
牧野信一 「鶴がゐた家」
...不図近頃の自分が多くの債権者に支払延期の申わけを余儀なくされてゐる姿が...
牧野信一 「ラガド大学参観記」
...カエサルはその財産をすりへらした上さらに万金の負債をした...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...印度公債の利権賦与と塩専売法の否定運動...
横光利一 「上海」
...戦時においては、株式市場は政府の間断なき公債を極めて多く負担するために、公債の価格は、新たな起債が行われるまでにその正当な水準に落着く暇がなく、またはそれは政治的事件の予想によって影響を蒙る...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
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