...これは人を尊重せぬ悪癖と深く悔ひますけれども先生はいくら悔ひてゐらしても矢張り傲慢でゐらつしやいます...
伊藤野枝 「S先生に」
...義雄の孤立的な陰鬱性と傲慢な獨立心とはこの間に養はれたものだと...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...「俺の画は死ねば値が出る」と傲語(ごうご)した椿岳は苔下(たいか)に会心の微笑を湛(たた)えつつ...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...いつも傲然として...
大杉栄 「続獄中記」
...ひどく傲然(ごうぜん)たるものである...
太宰治 「酒の追憶」
...例えば従順と倨傲(きょごう)と...
寺田寅彦 「雑記(2[#「2」はローマ数字、1-13-22])」
...傲慢(ごうまん)な気持...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...」そして私は一寸傲慢な気持で考えてから云いました...
豊島与志雄 「幻の園」
...お銀様の傲然たる声音(こわね)で...
中里介山 「大菩薩峠」
...お前はいかなる道を修(ず)しえたというのか?」悟空曰(いわ)く「東勝神州傲来国(ごうらいこく)華果山(かかざん)に石卵より生まれたるこの俺(おれ)の力を知らぬとは...
中島敦 「悟浄歎異」
...日本を「傲慢な軍国」となし...
蜷川新 「天皇」
...Kは彼女の傲慢(ごうまん)さに対抗する手段を知っていたので...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...傲慢らしくのけぞつて腰掛の上へ長々とからだを伸ばしたりしてゐる...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...しわがれ声で傲慢(ごうまん)に吠えた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...凡(すべ)ての惨事は人間の愚かさと不注意と無自覚とに帰せしめてゐるかのやうに起重機は傲然(がうぜん)と突つ立つてゐた...
宮地嘉六 「煤煙の臭ひ」
...豊碑(ほうひ)を築き起して世に傲(おご)るが如き状(じょう)をなすは...
森鴎外 「渋江抽斎」
...自分の傲慢さに一鞭あてて煙草を吸つた...
横光利一 「火の点いた煙草」
...ここで傲語(ごうご)はしなかった...
吉川英治 「新書太閤記」
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