...いったい監査役というものが単に員に備わるというような役目なのか...
有島武郎 「親子」
...服装(みなり)が可いと威が備わる...
泉鏡花 「婦系図」
...わが国に備わるようにと心掛けるべきである...
丘浅次郎 「戦争と平和」
...名実備わる侍史だった...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...四時已(すで)に備わる...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...おのずから備わる後光のようなものだと信じているのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...賢の賢たる所以(ゆえん)も備わるが...
中里介山 「大菩薩峠」
...吾らが生くべき条件の備わる間の一瞬時――永劫(えいごう)に展開すべき宇宙歴史の長きより見たる一瞬時――を貪(むさ)ぼるに過ぎないのだから...
夏目漱石 「思い出す事など」
...心に備わる知覚以外には...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...自然に備わる抑揚頓挫(とんざ)...
二葉亭四迷 「浮雲」
...人間に備わる五官の慾望を円満に満足させ...
正宗白鳥 「論語とバイブル」
...広げさえすれば飲食思いのままに備わる机懸けをくれる...
南方熊楠 「十二支考」
...ただ時々飼われて娯楽の具に備わるの一途あるのみ...
南方熊楠 「十二支考」
...東の女王は細かい感情ももう皆備わる妙齢になっているのであるから...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...容貌と性情は尊卑の階級によって自然に備わるものらしい...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...ギロリと光る眼つきは凄いが王弟だけにどこか備わる威厳...
山本笑月 「明治世相百話」
...新手の兵馬がわれに備わるからには...
吉川英治 「三国志」
...具臣(いたずらに臣の数に備わるもの)というべし...
和辻哲郎 「孔子」
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