...三国一の善光寺参拝旁(かた/″\)昔を偲ぶ虎之助さんの墓でも見に御出かけになりませんか...
田山録弥 「田舎からの手紙」
...玉置山(たまきやま)に大塔(おほたふ)の宮の遺跡を偲ぶ時も...
田山録弥 「春雨にぬれた旅」
...微(かす)かに残ったその人の面影(おもかげ)を偲(しの)ぼうと思ったのである...
田山花袋 「蒲団」
...皇太后樣の御仁慈の深き御思召しを偲びまつつて...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...偲んでいるところですものねえ!」そう言いながら...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...故人波多野氏を偲ぶ夕として...
豊島与志雄 「塩花」
...われは昼の試合のまたあるまじき派手やかさを偲(しの)ぶ...
夏目漱石 「薤露行」
...『古事記』に「怒」で書いてある「野」「角」「偲」「篠」「楽」などの語は今でも「ヌ」の音と見て「ヌ」「ツヌ」「シヌブ」「シヌ」「タヌシ」と読んでおりますが...
橋本進吉 「古代国語の音韻に就いて」
...マツ霰打(あられうつ)安良礼松原(あられまつはら)住吉之(すみのえの)弟日娘与(おとひおとめと)見礼常不飽香聞(みれどあかぬかも)大伴乃(おほともの)高師能浜乃(たかしのはまの)松之根乎(まつがねを)枕宿杼(まきてぬるよは)家之所偲由(いへししぬはゆ)マツすなわち松はアカマツ(メマツ)でもクロマツ(オマツ)でも宜しく歌によってアカマツの場合もあればまたクロマツの場合もある...
牧野富太郎 「植物記」
...時あって遠い常世国(とこよのくに)を偲(しの)ばしめるような...
柳田国男 「海上の道」
...ふと我は偲(しの)びき...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...征士の人々の艱苦を偲ばずにゐられない...
吉川英治 「折々の記」
...京都を通過しながらその日を偲(しの)び...
吉川英治 「新書太閤記」
...血痕の刎(は)ねが見えて、往時を偲ばせ、見るも哀れな一幅であるとて、後に、狩野衲永(かのうのうえい)がそれに一詩を題したという...
吉川英治 「新書太閤記」
...若い姿が偲(おも)われるなあ」抜いてあるまま...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...ここらの水の辺(べ)――何を見ても平治の乱に崩れ去った義朝や一族の当時のすがたを偲ばせぬものはない...
吉川英治 「源頼朝」
...ゆかしく偲(しの)ばれる...
吉川英治 「宮本武蔵」
...流転(るてん)の址(あと)が偲(しの)ばれたりして...
吉川英治 「宮本武蔵」
ランダム例文:
蝕まれた 厭倦 惚れて通えば千里も一里
便利!手書き漢字入力検索