...その見ることの偏頗なるや...
井上円了 「欧米各国 政教日記」
...それゆえ自然を論ずるにあたってその美のみを説くのはきわめて偏頗なことであって...
丘浅次郎 「いわゆる自然の美と自然の愛」
...批評というものが文学者から受けているこうした均衡の保てない得手勝手な偏頗な待遇も無理からぬことで...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...党派性は常識的には偏頗な宗派性のことと考えられている...
戸坂潤 「認識論とは何か」
...然れども侯は日本人をして韓国の利益を壟断せしむる如き何等の偏頗なる政略を行使せず総ての外国人に対して機会均等主義を適用せり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...一種の偏頗な四庫館式の方式が出來る...
内藤湖南 「支那目録學」
...即ち偏頗なる心を全く取去り...
新渡戸稻造 「教育の目的」
...しかし偏頗なことをするのはよくない...
久生十蘭 「だいこん」
...浜田隊の兵隊たちはこんな偏頗な扱いをされながら...
久生十蘭 「ノア」
...自然はきつと彼女を偏頗な氣持で創(つく)つたのだ...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...あんな體操なぞは凡そ肉體に不自然なる激動を與へるのみで終ひには精神作用までをも最も偏頗なる小局に乾干びさせてしまふ位のものである...
牧野信一 「文學的自叙傳」
...またそれ自身において最高度に狭隘な偏頗な不当なものである...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...かくの如く考えるならば地租は偏頗なものとなるであろうが...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...偏頗な見方といわねばならぬ...
三木清 「哲学入門」
...ある宗教團體其の他に對し偏頗な取扱をなすおそれがあるので...
山浦貫一 「新憲法の解説」
...偏頗な観察と思想とに由つて行れた事には...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...自分たちの偏頗な學理に...
吉川英治 「折々の記」
...ご偏頗なお仕打のお返しをして見しょうか...
吉川英治 「源頼朝」
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