...僕の書いたことは假令行爲となつて露れないまでも...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...オホハツセの王の假宮の傍にお立ちになつて...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...又(また)假(か)りに苦痛(くつう)を輕蔑(けいべつ)して...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六號室」
...私を欺くことに自己の全力を傾けたと假定しよう...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...私が假定したやうに...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...外國の字と日本のきたない片假名字で...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...假(かり)に今のレフレツクスのやうなのが...
南部修太郎 「寫眞と思ひ出」
...煤(すゝ)で錆(さ)び付いただね」これでは矢張り曲者が引窓から入つたといふ假定は根本から崩れてしまひさうでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...假(かり)にも親分とか何んとか言はれる俺を路地に待たせて置いてよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...假に無代として、どういふ觀客が無代でその劇場へ招じられるか? お上のお仕事である――其實は市民の懷から出てゐるお金であるけれど――服裝は何々、資格はどうといふことになると、十圓の入場料でも五圓でも出せる人が、傲然(がうぜん)とただで澄(す)ましかへつてはいつてゆくやうになる...
長谷川時雨 「むぐらの吐息」
...假令何等の良藥あるも牛乳を以て根氣を養はざれば良藥も功を成さず...
福澤諭吉 「肉食之説」
...「若し假りに、私があの女(ひと)の立場にあつたなら、地面が割れて私を嚥(の)みこんでくれゝばよいと思つたことだらうに...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...その人の本性と假性とを區別することは不可能に近いであらう...
三木清 「人生論ノート」
...由て蓮花が此怪音を出したと假定して爰に列しおく...
南方熊楠 「蓮の花開く音を聽く事」
...而(しか)も我假名遣と云ふものは Sanskrit に較べてもそんなに劣つて居らぬやうな立派なものであつて...
森鴎外 「假名遣意見」
...併し假名に書くのは易きに由ると云ふのを本にすべきではあるまいかと思ひます...
森鴎外 「假名遣意見」
...そこには一たび假名垣魯文(かながきろぶん)のタンペラマンを經由して寫された壽阿彌の滑稽(こつけい)の一面のみが現れてゐた...
森鴎外 「壽阿彌の手紙」
...假に、滿足を感じ得る僥倖に遭遇しても、途端にその男は、金の下になつて溺れてゐるにちがひない...
吉川英治 「折々の記」
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