...なにか不吉なことがあったとかで、借り手がつかず、そんなことから安かったのである...
井上貞治郎 「私の履歴書」
...借り手はどこかへ行つたかして締つたままになつてゐる...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...金貸しと借り手との間に這入つて...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...その代り君はこの家の借り手じゃなくなるぞ...
梅崎春生 「ボロ家の春秋」
...借り手たちは文句を言い続け所有者は自分で行き...
ジョン・スノウ John Snow 水上茂樹訳 「コレラの伝染様式について」
...まだ借り手がありません」との事であった...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...みんな借り手がつきますよ...
アントン・チェーホフ 神西清訳 「桜の園」
...借り手の参謀から起ることだ...
豊島与志雄 「程よい人」
...借り手はたくさんにございますから...
中里介山 「大菩薩峠」
...金の借り手に甘い顏なんか見せられないから...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...室(へや)の広さはまちまちで、借り手には、朦朧(もうろう)会社の事務所もあれば、某国大使館の書記官も居り、家族五人位で暮らしている者もあれば、独身者の会社員もあり、ダンサーが二人で一室を借りているのもあれば、終日蒼(あお)い顔をしてペンを走らせている無名作家もあるといった具合...
平林初之輔 「アパートの殺人」
...この部屋の借り手で...
堀辰雄 「旅の繪」
...夏の借り手は私どもの世話でもう去年の秋からきまっていましたので爺やたちはどうする気だろうと思っていますと...
堀辰雄 「朴の咲く頃」
...その年の借り手は珍らしく若い外人夫婦で...
堀辰雄 「朴の咲く頃」
...借り手の方が自分の家にいるように振舞い...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...そのほかにも借り手のない空き店(だな)が七戸か八戸あるので...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...ここを借るにもどれほど多くの借り手と戦つたかしれなかつたのだ...
横光利一 「汚ない家」
...もちろん借り手もあるまいと思いますから...
リットン Edward George Earle Bulwer-Lytton 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
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