...「個我」は熟語ではありません...
...純粹に個我を離れたる愛情に一身を托するを得ざる自分の矮小なる姿を恥ぢざるを得ない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...此の如き多くの「個我」の生活――この蒸暑く狹苦しき生活の厭離は...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...我等の憧憬を空に終らしめざるものの光――個我を脱却したる自他融合の境地の光――を認めることが出來るに違ひない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...他の個我の蠶食を外にして...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...普遍を求むるこゝろと個我に踏み止らむとする欲情との戰ひである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...個我の局小に對する厭離を出發點としてこの新しき途を踏み始めたる者は...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...その中に包括する個我の總計の意味にとるとき...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...此等の個我に悉く一票を與へて――若しくはその代表する範圍の廣狹に從つてその投票權に差別を附して――我等の奉仕することを要する「人間」の本質を決定せむとするも...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...諸君はこの個我の宿中に穴を穿(あ)けたいとは思はぬのか...
北條民雄 「精神のへど」
...なほ残された個我の生命力に引きずられて...
北條民雄 「月日」
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