...雨粒の大いさなどは個々にそれ程精密に知る必要はないのであるし...
石原純 「雨粒」
...フェノロサは浮世絵板物(はんもの)中最も上乗(じょうじょう)なるもの凡(およ)そ四百種を採れるの傍(かたわら)板物の研究に必要なる板画家の肉筆制作凡そ五十種を合せてその制作の年代に基(もとづ)き順次にこれを配列し個々につきて精細なる説明を施すと共に浮世絵一般の歴史についてもまた合せ論ずる処ありき...
永井荷風 「江戸芸術論」
...個々について云うのでなく...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...個々に枚挙して証明することは不可能である...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...どちらが消滅しどちらが保存されたか個々に区別できないことに他ならないことが明らかである...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...次に私は簡単に主なる批判者の批判を個々に批判してゆくであらう...
平林初之輔 「諸家の芸術価値理論の批判」
...それから鳥達の個々に就いて...
松永延造 「職工と微笑」
...そこに人は琵琶と琴と笛を個々に聞かないで...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...われわれが個々に...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...あの凡庸な民衆個々に...
柳宗悦 「工藝の道」
...人間は個々に活くべきであるか...
柳宗悦 「工藝の道」
...人心は個々にして深き必要を有す...
山路愛山 「詩人論」
...――そう、聞いているのか、否か、越前守の面上には、何も、はたから読みうるほどな顔いろも見えず、この一室は、かくてこの事件の全貌を、個々にも、外廓からも、根本的に洗いあげるべき、一大吟味室とはなっていたのである...
吉川英治 「大岡越前」
...男性的な駿馬(しゅんめ)と騎手とが個々に持つ...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...また個々にべつな情報がいろいろ入ってくる...
吉川英治 「新書太閤記」
...という反省がよび起されて、その結果、武家の一門に、或いは、武士個々に、当時の座右銘ともいえる――家憲(かけん)、武士道訓、或いは、壁書(かべがき)――などというものが大いに行われ始めて、その道義的風興は、戦国期に入って、いよいよ磨(みが)かれ競(きそ)われているのであった...
吉川英治 「新書太閤記」
...元日はよいものと思ふなにもかも社会的にも個々にも...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
...宗時は、個々に訪ねて、今一度、妹と佐殿と会わせた上で、真実を闡明(せんめい)する...
吉川英治 「源頼朝」
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