...若き紅葉の技倆を見るべき傑作の一つであるが...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...幸いにして金庫破りにかけてはチーア卿は非凡なる技倆を持っている...
海野十三 「共軛回転弾」
...作者の主観は隠そうとしても隠すことが出来ないのであって客観写生の技倆が進むにつれて主観が頭を擡(もた)げて来る...
高浜虚子 「俳句への道」
...聯想の火薬に点火するための口火のようなものを巧みに選び出す伎倆は...
寺田寅彦 「西鶴と科学」
...鰻取りの技倆(ぎりょう)と...
徳永直 「あまり者」
...大抵立憲大臣としての伎倆なく...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...その技倆から言えば...
中里介山 「大菩薩峠」
...醋酸石灰でも曹達でも特別の技倆があるので其製品は名人で賣り出されて居るのであるが...
長塚節 「炭燒のむすめ」
...文を遣る技倆の點や...
長塚節 「土」
...裁縫師の技倆のほどを現わしたものでなかったため...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「外套」
...検事の論告では「彼は外科学の大家として更に自分の技倆と学術を誇示せんがために世紀の大手術を計画し...
平光吾一 「戦争医学の汚辱にふれて」
...あらゆる言葉からどんな技倆で引出し得るかを示すことに...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...彼が『万葉』を学んで比較的善(よ)くこれを模し得たる伎倆(ぎりょう)はわが第二に賞揚せんとするところなり...
正岡子規 「曙覧の歌」
...或ひは綺倆がわるいほど旅愁が旅愁らしく感じられるかも知れぬ...
室生犀星 「京洛日記」
...榛軒が清川玄道の技倆に信頼してゐたこととが知られる...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...われは始より逍遙子が詩の質と詩人の技倆とを詩人の哲學上所見若くは實感のうちに求めたるを知らむやうなし...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...社長は自分の技倆(ぎりょう)を些(いささ)かも疑わなかった...
山本周五郎 「陽気な客」
...技倆の差は争われない...
吉川英治 「剣難女難」
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