...又此暗い佗しいのにも俳味が無いでも無いと諦めて...
高濱虚子 「俳諧師」
...このいわゆる俳味というのはロイドやキートンになくてチャプリンのどこかにある東洋哲学的のにおいである...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...あすこにもやはり一種の俳味があり...
寺田寅彦 「映画雑感(4[#「4」はローマ数字、1-13-24])」
...織田枯山楼氏の「俳諧文学」にその「俳味」に載りしものと共に終結までを連載された所のもので...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...そこで虚子先生大(おおい)に俳味に感動したと云う思い入れが五十秒ばかりあって...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...上田敏(うえだびん)君の説によると俳味とか滑稽とか云うものは消極的で亡国の音(いん)だそうだが...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...伝統的の俳味を愛する俳人らから...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...俳味は一種の黙約された詩趣であって...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...実にこの俳味と称する霊魂が...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...性格的に俳味を有する人でなければ...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...俳味を否定するものがあるけれども...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...俳味がそれ自ら生活感の訴えるイデヤとなっている...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...日本人にはとつては特殊の俳味的詩趣をもつて居り...
萩原朔太郎 「詩の翻訳について」
...俳味を無視した単なる写生や客観描写を...
萩原朔太郎 「冬の情緒」
...此の夏は福島のふるさとに帰って祖母達と久しぶりで此の俳味に富んだ何とも云われぬ古風な懐しい情景に親しむことができました...
宮本百合子 「蚊遣り」
...向島の田圃(たんぼ)に初蛙の俳味...
山本笑月 「明治世相百話」
...俳味を帯びた意味で高まって行った...
夢野久作 「近世快人伝」
...河豚屋のかんばんが食通横丁に俳味を灯す...
吉川英治 「河豚」
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