...母の俤(おもかげ)は母親がその時時(ときとき)の流行を逐(お)うて著(き)ていた着物や...
モオパッサン 秋田滋訳 「ある自殺者の手記」
...噫けふもなほ俤(おもかげ)にして浮びこそすれ...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...ドアを開け」ルパンが昔日(せきじつ)のルノルマン刑事部長の俤(おもかげ)を見せて...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...原作の俤をつたへるとかつたへぬとかいふが...
高田保 「貸家を探す話」
...太子の俤(おもかげ)も今別れた数奇(さっき)なキャゼリン嬢の姿もみんな消え失せて...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...鉄漿(かね)をふか/″\とつけて何処かに尋常な俤のある僧の...
谷崎潤一郎 「三人法師」
...昔の俤(おもかげ)はないのであろうが...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...写真で見る母の俤(おもかげ)にどこか共通な感じのある顔の主(ぬし)であった...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...新しい歓びにふるへる翅さへもつて昔の俤をしのばすやうな可愛らしい姿をあらはした...
中勘助 「銀の匙」
...片々(へんぺん)たる落葉(おちば)は廣(ひろ)い區域(くゐき)に悉(ことごと)く其(そ)の俤(おもかげ)をも止(とゞ)めないで消滅(せうめつ)して畢(しま)はねば成(な)らぬのであつた...
長塚節 「土」
...彼の大國主の天の瓊矛を杖いて草昧の民の上に君臨せる俤を只今目前にみるのおもひあり久方の天が下には言絶えて嘆きたふとび誰かあふがざらむ十九日...
長塚節 「長塚節歌集 下」
...併しその一流の境を求める自分はまだその俤(おもかげ)の窺(うかゞ)はれる仕事すらしてをらぬのに...
長與善郎 「青銅の基督」
...吹込みは古いがさすがに超大家の俤(おもかげ)がある(ビクターVD八)...
野村胡堂 「楽聖物語」
...逝ける友の俤を偲むだ...
牧野信一 「月下のマラソン」
...「布引滝」九郎助住家の俤(おもかげ)あり...
三木竹二 「明治座評」
...それでもだんだん話してるうちに昔の俤(おもかげ)がよみがえってきてなつかしがるのでした...
柳原白蓮 「私の思い出」
...独りで茶漬を喰べながら……そっと泣いていたんですわ」恋人の俤(おもかげ)を偲(しの)んで...
山本周五郎 「思い違い物語」
...随分粗末な材料の服装をして居ながら其(その)姿に貴婦人の俤(おもかげ)のある女が沢山(たくさん)に見受けられる...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
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