...儒家者流は孔子の言を信じて周公を聖人即ち理想人と爲し支那の政治も宗教も此の人の偉大なる天才及び徳性を俟つて始めて完成されたものであると主張する...
橘樸 「支那を識るの途」
...蜀山人に俟つまでもなく承知してゐた...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...何となれば斥力は接触に俟つのであったからである...
戸坂潤 「エマヌエル・カント『自然哲学原理』解説」
...そこでは人類学的・考古学的・人種学的・土俗学的・な諸条件――それは現在に於ける原始民族の研究に俟つ処が甚だ多い――が...
戸坂潤 「科学論」
...彼のジャーナリスティックな論筆を俟つまでもなく注目に値いするものであるが...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...何も他に俟つ処なく――別に宇宙の外に之を動かしたり創造したりする神や神々がいるのではないから――自分で運動しているということは明らかだ...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...法律学解釈専門家の合理化的解釈を俟つほかない...
戸坂潤 「社会時評」
...職工の熟練に俟つ部分を極度に小さくすることである...
戸坂潤 「読書法」
...軍部団の強力なもう一つの「常識」に俟つのである...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...北斎の精密なる写生は挿入(そうにゅう)せしその狂歌と相俟つて...
永井荷風 「江戸芸術論」
...あたりのさまと相俟つて此の茶店も余が心を惹いた...
長塚節 「松蟲草」
...藝術の完成と相俟つて行くべきものだ...
萩原朔太郎 「室生犀星に與ふ」
...文化的生の偏重を意味するかれ自らの觀念主義と相俟つて...
波多野精一 「時と永遠」
...事實としての歴史もそれが如何なるものであるかは歴史的意識を俟つて初めて顯はになるにしても...
三木清 「歴史哲學」
...それを俟つ間に吾輩渇死となる...
南方熊楠 「十二支考」
...迦葉これに籠って仏衣を守り弥勒を俟つという(『大清一統志』三一九)...
南方熊楠 「十二支考」
...朝鮮モンロー主義……売国巨頭株の一掃……手に唾して俟つべしだ...
夢野久作 「爆弾太平記」
...ゆたかな辭句と相俟つて...
吉川英治 「折々の記」
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