...灯の寿命はもう五分とは保つように見えなかった...
有島武郎 「星座」
...幸福を保つの途に出で得るので...
石川啄木 「A LETTER FROM PRISON」
...勞働者が勞働者としての生命を保つに必要なだけの生活資料の額である...
堺利彦訳 幸徳秋水訳 「共産黨宣言」
...彼は厳粛な空気を保つために低音を以てひそ/\と語り...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...此は人民に幸福を与えんがために国家の体面を保つにあり...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...家風を保つ所以(ゆえん)...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...わずかに批評の権威を保つことが出来るにすぎないのである...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...自分を欺きながらも『高潔の影』を保つことができるからね...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...たとひ長期の存立を保つことあるも...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...其役者といふのが桶屋や石屋や宿屋の主人などでありながら相應に品位を保つて見えるのも向鉢卷をとつたことのない博勞の平内さんが能の智識のあるのを見ても此の島の人の心に優しい處のあるのが了解される...
長塚節 「佐渡が島」
...舟はもはや舳艫の位置を變じた儘姿勢を保つてゆらり/\と搖れて居る...
長塚節 「土浦の川口」
...眞實に純粹に絶對的に他者性を保つものは神聖者以外にはない故...
波多野精一 「時と永遠」
...しっかりした頭を保つよう努めた...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...血液を純粋に保つという点からいうと...
三好十郎 「猿の図」
...工藝たる本来の意義を保つことができぬ...
柳宗悦 「工藝の道」
...正しいリベラリストの節操を保つことは日本では苦行にひとしい」といふ思ひだつた...
吉川英治 「折々の記」
...家名の存続を保つことの賢明なことをすすめてあった...
吉川英治 「三国志」
...河内の寸土を保つのさえ容易でなかろう...
吉川英治 「私本太平記」
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