...ブラリブラリと俛首(うなだ)れて歩いて来る...
石川啄木 「病院の窓」
...前より俛首(うなだ)れて...
石川啄木 「病院の窓」
...欝金草賣は謹んで無言のままに頭(くび)を俛(た)れた...
ルイ・ベルトラン Louis Bertrand 上田敏訳 「欝金草賣」
...芳子もその傍(そば)に庇髪(ひさしがみ)を俛(た)れて談話を聞いていた...
田山花袋 「蒲団」
...よもやお前に理(り)があるとは言うまいよ」お島は俛(うつむ)いたまま黙っていたが...
徳田秋声 「あらくれ」
...そしてじっと俛(うつむ)いていると...
徳田秋声 「あらくれ」
...栗栖もそっと俛(うつ)むいて猪口(ちょく)を手にした...
徳田秋声 「縮図」
...俛焉として聴従したと云ふでもない...
内藤鳴雪 「鳴雪句集」
...どこで拾ったの」犬は神妙に首を俛(た)れております...
中里介山 「大菩薩峠」
...それから荷車の後を押して行くお杉さんも白かつた頬が日に燒けて脊には何時でも小さな子が首をくつたりと俛(うなだ)れて眠つて居ました...
長塚節 「白瓜と青瓜」
...「へえ」勘次(かんじ)は只(たゞ)首(くび)を俛(た)れて居(ゐ)る...
長塚節 「土」
...冷(つめ)たい卯平(うへい)はぐつたりと俛首(うなだ)れた儘(まゝ)である...
長塚節 「土」
...勘次(かんじ)は依然(いぜん)として俛首(うなだ)れた儘(まゝ)遂(つひ)に隣(となり)の主人(しゆじん)の門(もん)を潜(くゞ)つた...
長塚節 「土」
...夏の草なればにや矢車のみひとりいつまでも心強げに見ゆれば朝ごとに一つ二つと減り行くに何が殘らむ矢車の花俛首れてわびしき花の斗菜(をだまき)は萎みてあせぬ矢車の花風邪引きて厭ひし窓もあけたればすなはちゆるゝ矢車の花快き夏來にけりといふが如まともに向ける矢車の花五月十日...
長塚節 「長塚節歌集 下」
...そして俛いて後の減つた下駄を眺めてゐたが...
水野仙子 「神樂阪の半襟」
...(男首を俛(た)れて辻馬車のたまりをさして行く...
モルナール・フェレンツ Molnar Ferenc 森鴎外訳 「辻馬車」
...固くなって俛首(うなだ)れておりました...
夢野久作 「少女地獄」
...ガックリと俛首(うなだ)れてしまいました...
夢野久作 「少女地獄」
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