...傲然(ごうぜん)と俗衆を睥睨(へいげい)している...
芥川龍之介 「葱」
...俗衆と同じ見地にまで成り下る暗愚な仲間に対する侮蔑を禁ずる事が出来なかつた...
伊藤野枝 「乞食の名誉」
...俗衆には流行である...
伊藤野枝 「「婦人解放の悲劇」自序」
...俗衆がそんなにせっせと追いもとめる流行をつくり出すのは贅沢で放蕩な人間である...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...トルストイの芸術論のように芸術の俗衆化を主張するのではないが...
津田左右吉 「偶言」
...その俗衆趣味は、ややもすればウェルテリズムの阿片(あへん)に酔う危険のあったその頃のわれわれ青年の眼を現実の俗世間に向けさせる効果があったかもしれない...
寺田寅彦 「喫煙四十年」
...――名匠(めいしやう)が不本意な仕事を俗衆にヤンヤと言はれる時のやうな...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...はじめて一般の俗衆は...
萩原朔太郎 「青猫」
...小説が俗衆的であるという...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...必ずしも俗衆主義のものではない...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...それより山の俗衆と薬師寺と闘争し...
南方熊楠 「十二支考」
...俗衆はしばらくおく...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...俗衆や無知な者どもが何でも勝手なことをなし得た国々...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...もしくはそれ以後においても俗衆の間において...
柳田国男 「海上の道」
...俗衆はまさしく歌によって動かされていたのである...
柳田国男 「木綿以前の事」
...極端に清浄を愛して叨(みだ)りに俗衆の近づくを憎み...
柳田国男 「山の人生」
...自分もまず一箇の俗衆となって...
吉川英治 「親鸞」
...その人と同じ人間が先ごろから数日のうち道場の聴法の筵(むしろ)に俗衆のうちにまじっていたとは気のつく者はなかった...
吉川英治 「親鸞」
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