...その俗衆趣味は、ややもすればウェルテリズムの阿片(あへん)に酔う危険のあったその頃のわれわれ青年の眼を現実の俗世間に向けさせる効果があったかもしれない...
寺田寅彦 「喫煙四十年」
...非知識人乃至非知能者である俗衆に対する一種の指導者としての支配権に...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...其の青年や俗衆やが...
朝永三十郎 「懷疑思潮に付て」
...俗衆は、自らおのれを崇拝しまた俗衆を喝采(かっさい)する一つの年老いたナルシスにすぎない...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...時計的俗衆的時間になぜに音楽がその支配権を藉さなければならないか...
中井正一 「リズムの構造」
...俗衆をあっといわせ...
中里介山 「大菩薩峠」
...俗衆の嘲罵(ちょうば)や父母の悲嘆をよそに彼は此の生き方を...
中島敦 「光と風と夢」
...はじめて一般の俗衆は...
萩原朔太郎 「青猫」
...俗衆だけでなく哲学者の一般的な意見にもなっていると思われる...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...俗衆と罵(ののし)って...
二葉亭四迷 「平凡」
...彼の真意を了解しない大多数の俗衆は...
穂積陳重 「法窓夜話」
...俗衆その堂に眼(?)病を祈るに必ず癒(い)ゆ...
南方熊楠 「十二支考」
...だからこそ俗衆は...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...それは欺瞞によって無知な俗衆の賞賛をえるだけで満足し...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...俗衆はまさしく歌によって動かされていたのである...
柳田国男 「木綿以前の事」
...極端に清浄を愛して叨(みだ)りに俗衆の近づくを憎み...
柳田国男 「山の人生」
...(二月八日)文人(ぶんじん)の決闘若手の戯曲作者として近年巴里(パリイ)の俗衆に人気のあるガストン・アルマン・カイアエ君と...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...池には映る俗衆の悦楽...
吉川英治 「新・水滸伝」
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