...もう散々に痛んだ十数枚の俗曲落語の類であつた...
阿部次郎 「帰来」
...頭に戴けるは「フイノツキイ」(俗曲中にて無遠慮なる公民を代表したる役なり)の假髮(かづら)にて...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...四 俗曲趣味二葉亭は江戸ッ子肌であった...
内田魯庵 「二葉亭余談」
...私が日本の俗曲では何といっても長唄(ながうた)であると長唄礼讃を主張すると...
内田魯庵 「二葉亭余談」
...この俗曲論は日本の民族性の理解を基礎として立てた説であるが...
内田魯庵 「二葉亭余談」
...五 犬と猫俗曲よりも好きだったのは犬と猫であった...
内田魯庵 「二葉亭余談」
...詩情と俗曲と秋波と踊りと酒と並木と女の足との統一ある大急湍(だいきゅうたん)――OH! PARIS!土耳古(トルコ)人にもせるびや人にも諾威(ノウルエー)人にも波蘭(ポーランド)人にも...
谷譲次 「踊る地平線」
...この音楽会では第二部として日本の俗曲を演奏することになっていたので...
津田左右吉 「学究生活五十年」
...そうかと言って邦楽の大部分や俗曲の類は子供らにあまり親しませたくなし...
寺田寅彦 「蓄音機」
...ヨウさんとわたしは女中に酌をさせながらかえって話に遠慮のいらぬのを幸(さいわい)江戸俗曲の音楽としての価値及びその現代社会に対する関係から将来の盛衰についてまで...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...もし小半がわたしの思うようにみっしり修業を積んでくれればわたしの道楽も真面目くさっていえば俗曲保存の一事業にもなろうというわけです...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...かつてわたくしはこの時分の俗曲演劇等の事を論評した時明治十年前後の時代を以て江戸文芸再興の期となしたが...
永井荷風 「向嶋」
...俗曲を一つやれ」「…………」「追分(おいわけ)か...
中里介山 「大菩薩峠」
...俗曲の『恋慕(れんぼ)』とは違いまして...
中里介山 「大菩薩峠」
...月琴(げっきん)を抱えて俗曲かなにかを歌っていた...
久生十蘭 「湖畔」
...みな/\抜けたア」と謳ひだす梅坊主一座の俗曲を...
正岡容 「寄席風流」
...歌子は本名の福原貴美子になつて流石に巧緻な俗曲を放送...
正岡容 「寄席風流」
...彼は豪放磊落(らいらく)なれど、酒を好み、老年に及ぶまで遊里にでいりし、俗曲、俳諧(はいかい)に長じ、日常のようすには不拘束なことが少なくなかった」と...
山本周五郎 「桑の木物語」
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