...俗にこれを海軍原と呼んで海軍省所属の原でしたが...
淡島寒月 「銀座は昔からハイカラな所」
...それよりも一段(もつと)俗に離れた...
石川啄木 「葬列」
...それよりも一段(もつと)俗に離れた...
石川啄木 「葬列」
...(にげ入りを里俗にごろとよぶ)此村に大塚(つか)小塚とよびて大小二ツの古墳(こふん)双(なら)びあり...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...俗に唐松といふもの風にたけをのばさゞるが稍(こずゑ)は雪霜にや枯(から)されけん...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...自分は、この人間の世の中に於いて、一生その意識に苦しめられながらも、しかし、それは自分の糟糠(そうこう)の妻の如き好伴侶(はんりょ)で、そいつと二人きりで侘(わ)びしく遊びたわむれているというのも、自分の生きている姿勢の一つだったかも知れないし、また、俗に、脛(すね)に傷持つ身、という言葉もあるようですが、その傷は、自分の赤ん坊の時から、自然に片方の脛にあらわれて、長ずるに及んで治癒するどころか、いよいよ深くなるばかりで、骨にまで達し、夜々の痛苦は千変万化の地獄とは言いながら、しかし、(これは、たいへん奇妙な言い方ですけど)その傷は、次第に自分の血肉よりも親しくなり、その傷の痛みは、すなわち傷の生きている感情、または愛情の囁(ささや)きのようにさえ思われる、そんな男にとって、れいの地下運動のグルウプの雰囲気が、へんに安心で、居心地がよく、つまり、その運動の本来の目的よりも、その運動の肌が、自分に合った感じなのでした...
太宰治 「人間失格」
...俗に称して壬生浪人...
中里介山 「大菩薩峠」
...俗にはうす雲と呼ばれている...
中谷宇吉郎 「雪」
...そうしてこの意識の連続を称して俗に命(いのち)と云うのであります...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
......
野口雨情 「枯草」
...西洋の習俗に近づいて居り...
萩原朔太郎 「家庭の痛恨」
...世俗には清澄性と反対にだけ云われるけれども...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...俗にをひを甥(せい)と書し...
森鴎外 「壽阿彌の手紙」
...一般の習俗に逆らわれたりする風がすこしでもあってはなりません...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...東京あたりで俗にいっているところの蛇皮線の音である...
山之口貘 「池袋の店」
...皆蒙古語に通じ蒙古人の人情風俗に通じてゐるのとで...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...屋の棟(むね)も三寸さがると俗にいう刻限...
吉川英治 「江戸三国志」
...俗に『番衆(ばんしゅう)番衆(ばんしゅう)』と称(よ)ばれる軽輩の番士役に限ってはいたが...
吉川英治 「夏虫行燈」
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