...三十八 通俗小説所謂(いはゆる)通俗小説とは詩的性格を持つた人々の生活を比較的に俗に書いたものであり...
芥川龍之介 「文芸的な、余りに文芸的な」
...多くは伝来の習俗に俘(とら)われて小説戯曲其物を頭から軽く見ているからで...
内田魯庵 「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」
...俗にいう店子運がよかったわけだ...
太宰治 「彼は昔の彼ならず」
...俗にいう『コロリ往生』を遂げることである...
種田山頭火 「私を語る」
...明治年間に残りし江戸狭斜(きょうしゃ)の風俗に接する事を喜ぶ...
永井荷風 「江戸芸術論」
...俗に高等とよびしもの衣裳容貌山の手の芸者に劣らざるものにして待合席料一円...
永井荷風 「桑中喜語」
...俗に般若(はんにゃ)の面と称するものでしたから...
中里介山 「大菩薩峠」
...通俗に満作と云ふ塩魚が村に沢山這入つて来だした...
中村憲吉 「備後より」
...事実上彼は世俗に拘泥(こうでい)しない顔をして...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...そうしてこの意識の連続を称して俗に命(いのち)と云うのであります...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...俗に腐つても鯛と云ふことがあるけれども...
福澤諭吉 「明治三十一年三月十二日三田演説會に於ける演説」
...『本草綱目』一三に茅芽を俗に茅針というと出るもこれに因るのだ...
南方熊楠 「十二支考」
...俗に所謂麻自那布(まじなふ)なれば麻自許流(まじこる)はまじなはるゝ也...
南方熊楠 「詛言に就て」
...俗に「丹波布(たんばぬの)」と呼ぶもので...
柳宗悦 「京都の朝市」
...足は俗にがみ股(また)といって...
山本周五郎 「長屋天一坊」
...俗にそこは「水車場」といわれるが...
山本周五郎 「百足ちがい」
...俗に大器晩成ともいうくらいで...
山本周五郎 「百足ちがい」
...そこは、千代田のお薬草園(やくそうえん)で、俗に、人参畑(にんじんばたけ)とも呼ぶ地域です...
吉川英治 「江戸三国志」
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