...此等の文章の殆ど凡ては最も平俗な意味に於ける何等かの社會的動機に動かされて書いたものである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...価値のないものの如く俗人から誤解されておった...
大隈重信 「始業式訓示」
...新しき否らざる信仰も民俗の眼中には...
高木敏雄 「比較神話学」
...行燈(あんどう)の引出さがすはした銭(ぜに)孤屋(こおく)顔にもの着てうたゝねの月 其角はした銭を行燈の抽斗(ひきだし)に探すといったり、顔にものを着てうたたねをするといったりするのは前に申した俗情を俗語でのべたもので、和歌や連歌ではもとより思いもよらぬことなのでありますから、その点から申すと、宗鑑以下の仕事がそのままここに脈を引いてきているといっていいのでありますが、しかしこれをかの宗因あたりの俳諧にくらべてみると、同じ俗語、俗情であっても、彼にははしゃいだ滑稽な人事が多く、これには落着いた寂のある人事が多いのであります...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...「じつに愚劣で俗悪だ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...――小林が自分に関係もない俗物大衆を...
戸坂潤 「思想としての文学」
...俗吏の頤使を受けて...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...最も世俗的な意味から云(い)っても大丈夫だ...
中島敦 「弟子」
...供先にても口論仕不屆に候自今風俗相改かうとふと致し...
長谷川時雨 「凡愚姐御考」
...通俗的には詭弁とされてゐるが...
牧野信一 「貧しき日録」
...すなわち俗に Kidney Bean(腎臓豆の意でその豆の形状に基づいた名)といわれているものである...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...「も」の字は元来理屈的の言葉にて俳句などにては「も」の字の有無をもって月並(つきなみ)的俗句なるか否かを判ずることさえあるくらいに候えども...
正岡子規 「あきまろに答ふ」
...『民俗学』三ノ四)* 註に※は眉睫(びしょう)の間...
南方熊楠 「十二支考」
...ロンドン板デンネットの『フィオート民俗記』に...
南方熊楠 「十二支考」
...さては風俗などをさへ珍しげにしるしゝを...
森鴎外 「舞姫」
...マホメット教徒の間できわめて信心堅く風俗純良であると認められている...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...通俗小説の二大要素である偶然と感傷性とを多分に含んでいる...
「純粋小説論」
...俗に下(しも)冷泉と云われる太夫為俊(たゆうためとし)卿であった...
吉川英治 「剣難女難」
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