...苦労人と云う語の持っている一切の俗気を洗ってしまえば...
芥川龍之介 「兄貴のような心持」
...垣とはすなわち風俗...
伊丹万作 「映画と民族性」
...「これはただいかにも自分が凡俗であることを証するのみである...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...凡俗でないと思った...
太宰治 「デカダン抗議」
...羅典区(カルチエ・ラタン)の夜――何という国境と習俗を無視した――もしくは無視した気でいる――智的巴里(パリー)...
谷譲次 「踊る地平線」
...何か純粋な知識や純粋な思想に較べて一段と低い通俗的知識や通俗的思想のものだと考えている...
戸坂潤 「思想としての文学」
...通俗喜劇めいた才気を示すこともある...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...不潔な凡俗な生活のうごめきだった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...しかもこの時間的の生世俗的の世において神の愛は事實とならねばならず...
波多野精一 「時と永遠」
...卑俗な習俗が入りこむ余地はなかったものだが...
久生十蘭 「喪服」
...嫉妬云々の俗評を憚りて萎縮するが如き婦人畢生の恥辱と言う可し...
福沢諭吉 「新女大学」
...俗語の精神は茲に存するのだと信じたので...
水野葉舟 「言文一致」
...愚俗これを信じて子孫を天師と崇(あが)めた(『五雑俎』八)...
南方熊楠 「十二支考」
...あらゆる芸術の分野でごく少数の卓抜な選良たちは常に主観と客観とを二つのものに分けて扱う習俗を跨ぎこして...
宮本百合子 「ヴォルフの世界」
...是が我々の一国民俗学の...
柳田国男 「海上の道」
...おれたちの手で」「風俗を叩き毀(こわ)そう...
山本周五郎 「おれの女房」
...心は俗界の迷路からまだ離れきらぬためにの...
吉川英治 「親鸞」
...俗称袴殿(はかまどの)といわれる人が...
吉川英治 「親鸞聖人について」
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