...あの俊敏な宗像博士よりも...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...むしろ俊敏なほうであったけれど...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...実に魔の如き俊敏なる槍であります...
中里介山 「大菩薩峠」
...米友の俊敏なる天性もそれであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...いつのまにかその俊敏な身を屋根の上へと刎上(はねあ)げてしまったものと見えます...
中里介山 「大菩薩峠」
...例の跛足(びっこ)を俊敏な体と手慣れた杖とに乗せて...
中里介山 「大菩薩峠」
...いかに俊敏なりといえども...
中里介山 「大菩薩峠」
...それは彼の俊敏な五官の一つに響いて来たものの音...
中里介山 「大菩薩峠」
...その俊敏な小躯(しょうく)を...
中里介山 「大菩薩峠」
...若くて俊敏な笹野新三郎は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...名探偵の花房一郎は此時もう四十を越した筈ですが、打ち見たところは千種十次郎や足の勇と大した違いの無い若さで、俊敏な眼と、歯切れの良い言葉と、そして機智に富んだ応対を除けば、何んの特色もない、まことに平凡な中年の紳士――というよりは、唯のサラリーマンにしか過ぎません...
野村胡堂 「笑う悪魔」
...俊敏な綾之助は、盛名を保つに聡(さと)かったであろうが、綾之助を情にもろくまけない女に教育したのは、七歳の年から無心で語っていた義太夫節が、知らず知らずの間に教えた強いものが、綾之助の心の底に生れつきのように根をはっていたのでもあろうと考える...
長谷川時雨 「竹本綾之助」
...組下には相当俊敏な者もいるのだが...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...顔は浅黒くひきしまっていて、いかにも理智的な、俊敏な風貌だ...
久生十蘭 「キャラコさん」
...現実には囲みがだんだん狭まり、俊敏な身ながら、もう少しのところで、敵の手に落ちる...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...例の俊敏な動物の首に巻き付き...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「幽霊島」
...また明快な解説を時と場所とに従ってするこの俊敏な若い作家の言としては...
横光利一 「スフィンクス(覚書)」
...彼は鷹の子の如く俊敏な気早な若武者でもあったから...
吉川英治 「三国志」
便利!手書き漢字入力検索