...この俊敏なる淡路流の槍を遣(つか)うべく米友の天性恰好が誂(あつら)え向きに出来ておりました...
中里介山 「大菩薩峠」
...米友の俊敏なる天性もそれであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...短躯(たんく)にして俊敏な米友は...
中里介山 「大菩薩峠」
...いつのまにかその俊敏な身を屋根の上へと刎上(はねあ)げてしまったものと見えます...
中里介山 「大菩薩峠」
...単身を以てすれば猿に劣らぬ俊敏な米友も...
中里介山 「大菩薩峠」
...いかに俊敏なりといえども...
中里介山 「大菩薩峠」
...若くて俊敏な笹野新三郎は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...若くて俊敏な笹野新三郎は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...名探偵の花房一郎は此時もう四十を越した筈ですが、打ち見たところは千種十次郎や足の勇と大した違いの無い若さで、俊敏な眼と、歯切れの良い言葉と、そして機智に富んだ応対を除けば、何んの特色もない、まことに平凡な中年の紳士――というよりは、唯のサラリーマンにしか過ぎません...
野村胡堂 「笑う悪魔」
...組下には相当俊敏な者もいるのだが...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...現実には囲みがだんだん狭まり、俊敏な身ながら、もう少しのところで、敵の手に落ちる...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...俊敏な脳は無駄な空回りをしない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...例の俊敏な動物の首に巻き付き...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「幽霊島」
...八束の俊敏な才があざやかな綱渡りを見るような...
山本周五郎 「竹柏記」
...また明快な解説を時と場所とに従ってするこの俊敏な若い作家の言としては...
横光利一 「スフィンクス(覚書)」
...彼は鷹の子の如く俊敏な気早な若武者でもあったから...
吉川英治 「三国志」
...喧嘩に俊敏なのは...
吉川英治 「新・水滸伝」
...――根は河南(かなん)生れの俊敏なつらだましい...
吉川英治 「新・水滸伝」
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