...大風が俄に起って...
魯迅 井上紅梅訳 「不周山」
...俄にゾッと気味が悪くなった...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...局面は俄に一変した...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...十六日大雨俄に至りて...
大町桂月 「石田堤」
...それから俄に分別くさい様子をして...
豊島与志雄 「同胞」
...その光が夕方俄に陰って...
豊島与志雄 「反抗」
...僕は俄に追求し初めた...
豊島与志雄 「不肖の兄」
...私は俄に可笑しくなった...
豊島与志雄 「未来の天才」
...その頃から白井も木場も来訪する度数が俄に少くなつて来た...
永井荷風 「来訪者」
...胸の動悸は音するばかり俄に激しく...
永井荷風 「来訪者」
...日本歌の伝統も俄に断ち切るわけには行かぬ...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...その花苑と菜圃との境にて文體の俄に變ずるさまいと可笑し...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...そのときから俄に母の腰が少し曲ったように見えた...
横光利一 「旅愁」
...道ばたの朽木(くちき)柳に腰をかけ、一行が近づいて来ると、俄に、脱いでいた市女笠(いちめがさ)をかぶッて、その顔容(かんばせ)を隠していた...
吉川英治 「私本太平記」
...さいぜん俄に、隠岐の追手船が火をみだして潰(つい)え去ったのも、おもわぬ伏勢を見たからのことで、敵とて、もうめったに近づくものではございませぬ」「ならば」と、行房は小三郎にも計って、船を西へ向けかえた...
吉川英治 「私本太平記」
...これやこのまま従(つ)いては行けぬぞ」摂津の人、奴可(ぬかの)四郎は、戦友の中吉(なかぎり)十郎を押しとめて、俄に、おもての色を変えた...
吉川英治 「私本太平記」
...法印殿がおひろいで見えられるぞ」「え、お見廻りで」私兵たちは、俄に、その慌てぶりを思い思いにして、附近の侍長屋や兵舎の方へ、拇指(おやゆび)を示しながら、「おうい...
吉川英治 「私本太平記」
...そして、千曲の河畔(ほとり)へ出たと思うと、何ぞ計らん、渡船小屋らしい物を中心に、一かたまりの人馬が、こっちを見て、俄に、弓に矢をつがえたり、矛(ほこ)、長柄の刀などを構えて、何か、喊声(かんせい)をあげ始めた...
吉川英治 「平の将門」
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