...馬よ/\と呼ぶ聲俄に喧(かまびす)しく...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...天一ぱいの黒雲は俄に眞赤になる...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...時には僕が余り俄に改まったのを可笑(おか)しがって笑えば...
伊藤左千夫 「野菊の墓」
...水生は俄に元気づいて一緒になって馳け出して行った...
魯迅 井上紅梅訳 「故郷」
...俄に東京が恐ろしくなり...
高濱虚子 「續俳諧師」
...俄に姿を見せないのも可哀想だと思って...
豊島与志雄 「或る女の手記」
...それから俄に分別くさい様子をして...
豊島与志雄 「同胞」
...やがて俄に眉をひそめた...
豊島与志雄 「白血球」
...人の心は俄に変るものではありますまい...
豊島与志雄 「落雷のあと」
...口論の最中に俄に沈黙が落ちて来た...
豊島与志雄 「理想の女」
...今やわが口俄にまた甘きものを断たねばならぬ...
永井荷風 「砂糖」
...梅の若木はその時分俄に多くなった人の出入に...
永井荷風 「枇杷の花」
...築地より電車に乗り茅場町(かやばちょう)へ来かかる折から赫々たる炎天俄にかきくもるよと見る間もなく夕立襲い来りぬ...
永井荷風 「夕立」
...我ながら俄にそんなことが理解しがたい頑なさに見えて来て...
横光利一 「旅愁」
...また俄に左の半身が萎(な)え痺(しび)れてくるような奇病にござりまして」「瘧(おこり)か」「さようかもしれませぬ...
吉川英治 「私本太平記」
...どうしてそんな俄に新田勢が近づいて来られるのだ...
吉川英治 「私本太平記」
...俄に吉野朝廷が衰えたとも見えなかった...
吉川英治 「私本太平記」
...宋江は、思うところがあって、俄に、宋朝廷の都、開封東京(とうけい)へ行くことになった...
吉川英治 「新・水滸伝」
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