...内閣は俄然瓦解しおつた……」「呀(おや)/\ッ!」「機一髪を仕損じたが...
内田魯庵 「貧書生」
...しっかり捕まえていて下さい」そう云って博士が、「怪我人」の頭へサッと両手を差伸べると、相手は俄然、死物狂いで暴れだした...
大阪圭吉 「三狂人」
...ここで問題は俄然(がぜん)表沙汰(おもてざた)になり...
大阪圭吉 「灯台鬼」
...デミトリチは俄(にわか)に思想(しそう)の連絡(れんらく)を失(うしな)って...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六号室」
...一天(いってん)俄(にわか)に掻(か)き曇って...
橘外男 「雷嫌いの話」
...俄に元気に活溌になっていった...
豊島与志雄 「古井戸」
...俄(にわか)に売文の富を得るようになると...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...俄に暗い空地の一隅に...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...俄かに大福長者になれるんぢや...
長與善郎 「青銅の基督」
...俄然(がぜん)として心づいたのです...
夏目漱石 「こころ」
...一挙に俄(にわ)か造りの壇を舐(な)めます...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...俄然性根に筋金が入って...
野村胡堂 「笑う悪魔」
...自ら俄羅斯(オロス)国(ロシア)軍隊と揚言しつつ...
服部之総 「撥陵遠征隊」
...それまで鳶いろであつた両の眼は俄かに緑いろに変じて...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...如二木花之俄遷轉一...
南方熊楠 「詛言に就て」
...俄(にわか)に左様な再吟味となりましたやら...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
...また俄に口を濁して...
吉川英治 「私本太平記」
...どこか、破っても」「出してください」低い――歯の根でいうような小声ながら――その微かな中(うち)に、俄然、眼をさました魂のさけびが、必死にもがきたてていた...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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