...依然として金は出て来ない...
犬田卯 「錦紗」
...依然としてここにおいておく...
海野十三 「地球要塞」
...その時にやはり依然として……多分その時の福沢先生の状態は...
大隈重信 「明治文明史上に於ける福沢翁」
...だがわが家主さんは依然として御用を聞かせに小僧さんを寄越すだけであつた...
高田保 「貸家を探す話」
...小さな白い雨は依然として降っていた...
田中貢太郎 「蛇性の婬」
...彼は依然として行かなかった...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「イオーヌィチ」
...其後も依然として辛酉革命...
内藤湖南 「日本文化の獨立」
...市民の生活は依然として何のしだらもなく唯醜陋なるに過ぎず個人の覚醒せざる事は封建時代のむかしと異るところなきが如し...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...依然として佐治君との接近は保たれた...
長塚節 「教師」
...依然として自分が...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...黒い河は依然としてその真中を流れている...
夏目漱石 「永日小品」
...烈しい秋の日は依然として六尺の障子へ一面にあたって...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...私共稼業の者にしちや一年は十年で」「――」平次の眼が依然として和(なご)まないのを見るとお勢は淋しさうに首を垂れました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...依然として保持できるのである...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...依然として両手で頭を抱え...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...給料があがらぬ以上依然として生活に困るのは当然である...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...路の急な事も依然として急だ...
吉江喬松 「木曾御嶽の両面」
...功名に燃え、野望に燃え、物質の満足を最大な人間の行く先と夢みていたころなら知らず、年齢(よわい)をかさね、泰平に帰って、よくよく落着いて自己のまわりを考えてみると、そこには、修羅の声や、血なまぐさい死骸の山こそ失(な)くなったが、依然として、功利を争う餓鬼(がき)のような犬は絶えない...
吉川英治 「親鸞」
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