...――自分は依然として仏頂面(ぶつちやうづら)をしながら...
芥川龍之介 「京都日記」
...見ると葉子は依然として貞世の病室にいるのだった...
有島武郎 「或る女」
...依然として無関心なるアウレリウスは微笑(ほほえ)みながら口をつぐんで...
レオニード・ニコラエヴィッチ・アンドレーエフ 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...社会の最大関心事が依然として経済であり...
石原莞爾 「最終戦争論」
...依然として酒を浴びるように口の中へ送っている...
海野十三 「心臓盗難」
...素(もと)より白璧(はくへき)の微瑕(びか)に過ぎずして昔ながらの花顔玉容は依然として変らざりしかども...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...併し依然として大切なのは...
戸坂潤 「思想としての文学」
...其の存在は依然として公衆瞻仰の標目たり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...外丹の道が依然として勢力を占め...
中谷宇吉郎 「古代東洋への郷愁」
...飯は依然として、普通の如(ごと)く食った...
夏目漱石 「それから」
...それでも細君は依然として取り合わなかった...
夏目漱石 「道草」
...依然として返事がなかった...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...依然として笑いながら堪えたことを何と見られるか...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...これに従事する人数は依然として多く...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...いって聞かすことがある!」権柄(けんぺい)にこういいましたが、二官の体はゆるぎもせず、依然として、四、五間の距離を持堪(もちこた)えている...
吉川英治 「江戸三国志」
...話は依然として仕事のことでも...
吉川英治 「銀河まつり」
...金地院崇伝の勢力は依然として盛んであった...
和辻哲郎 「鎖国」
...なお依然として我々の心に反撥を感ぜしめる...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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