...が、病人は、依然として、目をつぶったまま、顔の筋肉一つ動かさない...
芥川龍之介 「偸盗」
...海は依然として、ちゃぶりちゃぶりと階律(リズム)を合せて居る...
有島武郎 「かんかん虫」
...そうして阿Qは依然として仕事に頼まれなかった...
魯迅 井上紅梅訳 「阿Q正伝」
...彼等は依然として飛んで行きます...
太宰治 「津輕地方とチエホフ」
...熱も依然として高く...
谷崎潤一郎 「細雪」
...藺席(ござ)を被(かうぶ)ればまた依然として昨日(きのふ)の乞食書生なり...
田山花袋 「秋の岐蘇路」
...之に対してプランクは因果律がなお依然として物理学にとって欠くべからざるものだと主張する...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...巴里は再度兵乱に遭(あ)ったが依然として恙(つつが)なく存在している...
永井荷風 「草紅葉」
...代助は依然として...
夏目漱石 「それから」
...雨は依然として、長く、密に、物に音を立てて降った...
夏目漱石 「それから」
...依然として駘蕩たる面持ちで加十の方に振返り...
久生十蘭 「魔都」
...依然として物体である...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...依然として好印象を与えなかった...
牧逸馬 「浴槽の花嫁」
...そして冬月その葉の小葉は落ち去ってもなお鉤刺を甲(よろ)うその主軸ならびに枝軸には依然としてその鉤刺が残り...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...これに従事する人数は依然として多く...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...すなわちまた依然として地形のカヌカ的なる所以であろうと思う...
柳田國男 「地名の研究」
...けれども私は依然としてニヤニヤのまま押し通した...
夢野久作 「空を飛ぶパラソル」
...この種の特権がなお依然として存するにもせよ...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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