...依然として保存されてゐるのです...
伊藤野枝 「嫁泥棒譚」
...舌の縺れること脈の弱く早いことは依然として變らなかつたが所謂十中三の望に春三郎は愈頼みを挂けて文太郎の飮みたがらない牛乳をも言葉を盡して飮ませた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...死因は依然として判らなかった...
田中貢太郎 「雀が森の怪異」
...竹と松の絵が黒く烟(けむり)に煤(すゝ)けた板戸が依然としてある...
田山花袋 「ある僧の奇蹟」
...大多数の農は依然として...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...依然としてその系統にぞくしながらも...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...好い加減に起きてあるこうじゃないか」「女は人を馬鹿にするもんだ」と甲野さんは依然として天(そら)を眺(なが)めている...
夏目漱石 「虞美人草」
...依然として落ち付いてゐた...
夏目漱石 「それから」
...飯は依然として、普通の如(ごと)く食った...
夏目漱石 「それから」
...妻君は依然として「あなたのように……」と不服がましい言葉を洩(も)らしたろうか...
夏目漱石 「野分」
...依然として同じ木である...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...依然として未解決のまゝに残されてゐるし...
平林初之輔 「諸家の芸術価値理論の批判」
...エレナは依然として納得せず...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...沖は依然として部屋部屋を歩いているのであった...
「海流」
...依然として分からない...
山崎富栄 「雨の玉川心中」
...今日までも依然として不明のままになっているという……どこまで奇怪...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...しかし府内で信者となるものは依然として貧民や病人であった...
和辻哲郎 「鎖国」
...質は依然として変わらないのである...
和辻哲郎 「「自然」を深めよ」
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